『生徒会役員共』 の同人作品の話18

・『生徒会役員共』 の同人作品紹介日記、その18。

今回は2019年の夏コミで頒布されていた同人誌3点と、2018年の冬コミでの2点をご紹介させていただきたい。

令和になったというのに平成最後のコミケでの感想をようやく書いているとは……

筆不精で申し訳ない。

なお、前回までの同人誌紹介は 生徒会役員共 同人誌・同人CG集 紹介 にて。


1点目。

サークルマボロシココロさんの、『友達以上恋愛対象未満』 。

シリアス系の一冊だ!

よくある "友達以上恋人未満" のフレーズではなく、"恋愛対象未満" であるのをなるほどーと唸らせる内容。

津田タカトシが誰に対してもやさしい男子であることについて、こういう視点があったとはねー!

表紙の雰囲気や、12ページ1コマ目の無言の "間" となるコマにぞくっと来ます。

絵として3ページ目の様々な場面での萩村スズが秀逸、これがあるから次ページの落差が活きるのだろうなー。

ラストの切なさも好印象で、後書きさえ無く終わるのも良さであろう。


2点目。

サークルマボロシココロさんの、『SA!徒会 Partyroom!』 。

こちらは明るい4コマ集だ。

前半は、桜才生徒会室の大掃除中にコンドームが発見されて……落とし主は一体誰なのか!? という話が展開。

5,6本目の天草シノたちによるコンドームお披露目ネタは中でも面白い。

落とし主がこの態度であるのは 予想が付くこととはいえ笑っちゃう。

後半は、サークルねのくにさんによるゲスト4コマ。

晦日にそば打ちをする話で、天草シノたちの他に森ノゾミとパリィ・コッペリンも登場するぞ。

パリィ・コッペリンの桜才に馴染んでいるネタとか特に良いでしょ!

オチのページやら扉絵の五十嵐カエデやら、こだわりのフェチが隙あらば差し込まれているので感心する。

七条アリアの余裕そうなポージングとか個人的に好み、皆は誰のポーズが好みだろうか!?

ほか、後書きに加えてデレステキャラの衣装を着た天草シノたち3人のイラストというおまけも嬉しい。


3点目。

サークルマボロシココロさんの、『天草シノは告らせたい』 。

タイトル通りに漫画 『かぐや様は告らせたい』 のパロディ系な同人誌。

ショート漫画と4コマ集のハイブリッドで、表紙では "告" の字が瞳に来るのもきっちりパロられている。

津田タカトシが天然善人で回避しまくる前半に対して、後半では天草シノたちのピリピリした争いが勃発だー!

威嚇する気満々の天草シノに萩村スズ! 不敵な笑みを浮かべる七条アリア! この光景はもう少し見たいくらい。

広瀬ユウとかまで顔見せしてる最終ページは華やかで良いですね。


4点目。

サークルいほはらさんの、『DTと大和撫子共▽』 。

原作と同じ感じの4コマ集。

表紙から緩い笑顔でダブルピースした天草シノが可愛いので注目だ。

2回ある扉絵の青葉トオリがどちらも可愛くて最高じゃあないですか! 可愛い、とても可愛い (消滅する語彙

ヘッドスライディングで飛び込んで下から見上げたい扉絵はともかく、登場人物が多くて嬉しい。

激しいツッコミだったりボケ倒しだったり、オチのバリエーションも豊かだぞ。

【魔法使い共】 や 【おかず①】 のオチであるリアクションは特に笑った。

【あれは…萩村?】 や 【歯ブラシ】 は原作にありそうなレベルのボケだ。

七条アリアがタンポン派である理由は考えたことが無かったなー、言われてみると納得。


5点目。

サークルさうんどすとっくさんの、『おおの通信』 。

原作というかアニメ版に近い雰囲気での4コマ集。

「アリアのこれなーに??」 や 「轟ネネのう.ん.ち.く」のコーナーまであったりするぞ。

ただ一番の個性は原作とかアニメ版とかいうところでなくて、表紙に書かれた通りにR-15であること。

18禁とまでは行かないし、乳首は隠されているけれど、津田タカトシが普通にラブホでヤっていたりする。

ちなみにハーレム展開ではなくて、お相手はウオミーで固定。執筆者の方のこだわりポイントであるようですね。

天草シノのノリは割と原作に近い感じですが、しかしこれ夜の営みのお相手は誰なのか! 気になってしまう。

【さとちも買ったよ!】 の天草シノや、【NEW GINGER MUSEUM】 の七条アリアには笑った。

扉絵は各登場人物のコスプレ的な感じですが、津田タカトシの扉絵は衝撃だった。

あとがきの他に、漫画 『あずまんが大王』 の下ネタ4コマもおまけとして収録されている。

今週の 『生徒会役員共』 「#534」 感想

・今週の 『生徒会役員共』 、ガチのパンツじゃん。


氏家ト全先生の漫画は、

「下ネタギャグ漫画ながら分かりやすいお色気カットは避けており、特にパンチラシーンでのパンツは意地でも描かない」

という作風が長年貫かれていた。

この縛りがあったから、過去作 『濱中アイ』 最終回の全員パンチラは当時すごい衝撃を読者に与えたわけですよ。

TVアニメ1期の制作時には、氏家ト全先生が制作会社に 「パンチラは方向性が違うのでNG」 と要望を出されたほどだ。

近年でもこの作風は、割と徹底されている。

生徒会役員共』 でも、天草シノのパンツが見えたりするようなシーンはただの一度も描かれてない。


とはいえ近年、この縛りは少しずつ緩和されつつある。

生徒会役員共』 でも、イメージ映像として誰のものでもない空想上のパンツなどは普通に描かれている。

過去作 『プチたん』 では、普通に女子更衣室でモブ女子生徒たちの下着姿の着替えシーンとか描かれた。

アンスコや白レオタードだから、として絵的にはパンツと区別がつかない布地が見られるシーンもあった。


そういうわけで、少しずつ分かりやすいお色気シーンが増えてきていたわけですが……

今回3本目 【自分のことのように】 では、作中で実在するモブ女子生徒のパンツが普通に描かれた。

別段、何の特別感もなく、描かれて当然の描写であるように、1コマ目から普通にパンツ。

パンツが見えたこと自体をメタに衝撃的に扱う……ということもなく、普通に話が進行だー。

これにはビビった。

氏家ト全先生が新たな作風を開拓しているというより、ただ作風の徹底を疲れたから止めただけ、みたいに思えちゃう……

つい最近、ずっと続いていた天草シノの連続登場記録という皆勤賞が途絶えたばかりだからかなぁ?

うーむ、今後は普通にマガジンの他の漫画みたいなお色気シーンが増えるのだろうか。


そんなわけで、今週の 『生徒会役員共』 感想。

今回 「#534」 は、桜才学園を舞台にした日常回だ。


パンツにビックリした話が長くなったけど、実は開幕の 【10月生まれはクリスマス】 も割と衝撃的だった。

氏家ト全先生は長年下ネタギャグ漫画を描かれているわけですが、今まで描かれていない下ネタというのも実はある。

それがここで使われた、この十月十日 (とつきとうか) ネタ。

人間の妊娠期間は大体10ヶ月と10日間くらいとされるため、つまり誕生日からその月日を遡った日が……というやつ。

割と一般的な下ネタながら、これがたしか氏家ト全先生の漫画で初めて出てきた下ネタのはずなのだよね。

個人的には氏家ト全先生がこのネタを嫌いだから使わないのだろう、など勝手に思っていたからビックリしたよ。

いやほら、氏家ト全先生の誕生日である12月24日って、十月十日を差し引いたらめちゃくちゃ分かりやすい日ですし。


ちなみにTwitterにて指摘を頂いて思い出したのですが、津田タカトシの誕生日は7月だった。

天草シノの誕生日回で描かれてたのだったわ、なお萩村スズの誕生日は4月。


そして3本目 【自分のことのように】 、パンツが普通にフワーリするネタ。

"氏家ト全先生の漫画はパンツが描かれたら最終回" みたいな説というかネタも、今は昔だ。

共感性羞恥で恥ずかしがるパリィ・コッペリンに対して、萩村スズが少しも動じず無表情なの笑う。

七条アリアのもっとすごい痴態を間近で見てきて見慣れちゃってるのだろうか。

そしてその七条アリアは共感性羞恥というか、羞恥プレイとして見ちゃっての興奮状態だー。

この状態にツッコミを入れられるのは津田タカトシくらいだろうか。

いや、津田タカトシでもたまに素直に下ネタに頷いちゃうときがあるからな。


パンツが描かれたついでか、次の 【アリアのおすすめ】 の4コマ目も何かえっちだ……

手持ち無沙汰 → 手持ち乳房、という何だそりゃ的なダジャレはともかくさ、やたら官能的な表紙だな。

おっぱいについてはともかく、表情が舌出てるから必要以上にエロな感じある。


5本目 【成長の証】 良いな、笑った。

萩村スズにとって身長が伸びることがどれほど嬉しいことなのか伝わってくる話だ。

つーかリアクションがスゲェ、友人の轟ネネでも意表を突かれるほどかー。

ていうかパリィ・コッペリンが萩村スズのことを理解し始めている、という仲の進展も汲み取れるネタだな。


ラスト2本は耳式体温計のネタ。

【ぽかぽかしてきた】 、天草シノのこのリアクションは笑った。

下ネタギャグとしてわざとやっているのか、あるいはマジの反応なのか!?

でも過去に天草シノは耳が性感帯と自分から語っていたしな (単行本1巻 「#11」 )

ガチでこうゾクゾクして声が出ちゃってるのだら、ちょっと胸が高鳴ってしまう。

いやそれよりも、今週はパンツとかおっぱいとか性感帯へのリアクションとか、エロ要素多めの回ということになるな。


ラスト 【今日はこの路線でいこう】 、津田コトミへのツッコミも大変良いですね。

純粋に上手いですよねこのツッコミ。

何気に1コマ目でやたら驚く萩村スズも何やら可愛いぞ。

今週の 『生徒会役員共』 「#533」 感想

・今週の 『生徒会役員共』 は、スキューバダイビング編の後編にしてお泊り回!

キューバダイビング体験を楽しんだ天草シノたちが旅館に1泊するエピソードですよ。

"天草シノたちがお宿に1泊するエピソード" は、『生徒会役員共』 の歴史の中でも割と見慣れたシチュエーション。

だから今回も見慣れた普段通りのお話が来ると思ったら……!?

いやーこの展開はビックリした。

そんなわけで、今週の 『生徒会役員共』 「#533」 感想。


今回 「#533」 は、扉絵から1コマ漫画になっててお得だよ!

本編には入らなかったけど、氏家ト全先生がどうしても入れたかったネタなのだろう。

ベタベタになった髪の毛を語る、という使いどころもここがベストってネタですし。

色々なプレイをしてるだろう七条アリアもぶっかけられたことは無いのだな……

やっぱり普段のプレイは単独だったり出島さんが相手を務めたりだったりするのかな……


開幕 【窓からの景色】 で天草シノたちが泊まるのは、海辺の民宿らしい 「民宿・丸」 。

このお宿の名前は別にダジャレではないパターンか。

窓から見える景色で下ネタを1つ、としてこのシチュエーションが出てくるのはすごいですね。

七条アリアは着替えハプニングを見せちゃう側に感情移入してそう。


ちなみに先に書くと、今回は出島さんの出番が1コマも無い!

出島さんは七条マリンアドベンチャーのインストラクターとして同行したから、宿泊は別の宿という設定だろう。

今回の話で出島さんまで部屋にいたら場面がややこしくなってしまう、という漫画作品的な配慮も汲み取れるが。


そして2本目 【静止画】 では、まさかの新たなる登場人物が登場だー!

その人物とは、魚見チヒロの祖母である。

魚見チヒロのおばーちゃんが登場だー!!

初登場にして、かなり台詞も多いぞ!

というか今回、魚見チヒロの祖母だけで半分近く話を使うとは思わなかったぜー。

氏家ト全先生の漫画における父母や祖父母って、基本的に姿を見せないしセリフも滅多に無いじゃないですか。

(※萩村スズ母のように元から登場人物の1人のポジションを占めてる場合を除く)

それが今回、この初登場からいきなり3連続でオチを持っていく貫禄にもビビった。

どういうことなの……

今回限りの登場ではなく、普通に今後とも出番があるタイプの登場人物なのだろうか?

気になるところだ。


それはさておき、このウオミーと協力しての茶目っ気のあるイタズラ!

若々しいですねビックリしちゃう。

次の 【ちょっと耳が遠いです】 も、どこまでマジなのかそれともボケなのか?

スウェットスーツと間違えてウェットスーツを贈ったのも、スキューバダイビングを見越してなのかと思っちゃう。


そういや津田タカトシは魚見チヒロと同じ結婚式に参加したけど、魚見チヒロの祖母とは面識なかったのね。

まあ津田タカトシと魚見チヒロが親しい関係でも、親戚関係も遠縁のだし親族とは流石に顔合わせしないか。


そして 【あらまあ】 、魚見チヒロの祖母が驚かされちゃう展開だ。

スズポンこと萩村スズについては祖母に語っていても、その特徴は伝えていなかったのだろうなあ。

「ママー」 とか言っちゃう萩村スズのイメージ映像は笑った。


次の 【どっちがいい?】 、天草シノを誘うこの2択の選択肢は笑った。

津田タカトシの部屋を選んでいたらどうしてたの……! と思ったけど、その場合にすることも考えてありそう。


ラストの 【おもてでろ】 は何か、青春っていうか良い雰囲気の終わり方ですね……!?

お話のように美しく締まってはなく間が抜けている風だけど、いやでもそこが 『生徒会役員共』 の良さみたいな。

大変よろしい締めくくりであると思ったよ。

今週の 『生徒会役員共』 「#532」 感想

・今週の 『生徒会役員共』 の舞台は、海中だ!

というわけで、今回は氏家ト全先生の漫画で初めて描かれるスキューバダイビング編の2話目。

前回の1話目は津田家での準備に終始しましたが、今回の2話目はいよいよ海に潜っちゃう!

そんなわけで 『生徒会役員共』 の 「#532」 の感想。


扉絵はウェットスーツ姿の出島さんである、やったぜ。

振り返る姿は後ろから抱きつきたいくらいお綺麗だー。

「インストラクターの出島です」 とお役目を紹介していて話が早い。


開幕 【ほのぼの】 、何と言うか……いきなり絵が荒れていて不安を覚えたりしてしまった。

氏家ト全先生はどうされたのだろう、このコマの出島さんとか滅多に見ないレベルのヤバさじゃない?

それはともかく、ほのぼの風に見せかけて魚見チヒロが小ボケをかます

明らかにワザとじゃないですかー、天草シノたちに間接キスをツッコミ入れてもらうための行為ですよ。

むしろ津田タカトシがどこまで意識しているのかが気になっちゃう。

まさか普段の津田家では、平然と魚見チヒロと間接キスしてたりするのかなあ。


2本目 【水の世界】 のオチは不思議と笑った。

何だろうこれ、面白いのは確かだけれどどういう理屈で面白いのかは、考えると不思議じゃないですか……?

努力とはまた別の才能での発見、あるいは努力の末に磨かれた嗅覚でしか発見できないオチではないかな。

天草シノが見ているだけなのも良さがある、スゲェ。


3本目 【バター犬的なやつ】 では、出島さんも海の世界を満喫するぞ!

ファンタジー世界でモンスターに襲われプレイみたいな下ネタがたまにありますが、それがここで来た。

アナゴのような細長い生き物に巻き付かれて……レベルのありえなさではないのが 『生徒会役員共』 らしさかな。

つーか、出島さん自身も過去にこういう疑似プレイで遊んだことありそう。

なお、海中の出島さんは初めて描かれるシチュエーションですが、髪型は普段と同じだった。

うーむ普段と違う髪型をしている出島さんは やはりなかなか来ないな……


4本目 【海外だとそうらしいよ】 では、海中ゆえにコミュニケーションがジェスチャーだけによるオチが来た。

ここのOKサインは津田タカトシだからこのオチだったけど、七条アリアがやってたら凄い下ネタに発展してそう。

七条アリアのOKサインにも天草シノはこのリアクションだったのだろうか!?

それともこれは、相手が津田タカトシだからゆえの天草シノの親密さと解釈するべきか?


5本目 【あごクイ】 は、萩村スズのターン!

おまえ、おまえなー!って読後感でしょ!!

津田タカトシが直球に助けるし、萩村スズは 「ボ」 ってこんな史上初レベルのド直球な照れ方をしちゃうし!

少女漫画って認識して良いくらいの顎クイである、そりゃ萩村スズも赤面するわ。

つーかよもや海中でこのようなシチュエーションがありえたとかスゲェよなー。

マスクが曇って瞳を描かないのも上手すぎるでしょ。

今回の氏家ト全先生は発想力が光っているぞ。


ラスト 【夕日バック】 、夕日に照らされてる描写が綺麗でビックリした。

今回ずっと続いた海中シーンからのギャップもあってか印象に残るシーンだ。

そしてオチの出島さんの唐突な下ネタと、容赦なくしかし適切に入れられるツッコミのセリフは笑った。

綺麗な光景とそして綺麗なオチである。


今週の感想終了。

そして次回は宿泊編ですよ!

このメンバーでホテルなり旅館に一泊か、どういう展開になるだろう……まあ割と普段通りの顔ぶれって気もするけど。

この中で一番レアな2人組を作るとしたら出島さんと魚見チヒロなので、この2人だけの会話シーンとかあったら良いなあ。

『生徒会役員共』 単行本18巻とOAD付き限定版18巻内容紹介

・さて本日は!

生徒会役員共』 の最新単行本、18巻の発売日ですよ!!

16巻から17巻まで1年と1ヶ月も間が空いたのに、17巻から18巻までは僅か4ヶ月で発売だー。

やったね。

更に18巻では引き続き、OAD付き限定版も同時発売!

そんなわけで単行本の詳細を以下にまとめたよ。


まずはコミックス18巻の収録内容から。

週刊少年マガジン掲載分の収録は、「#488」 から "一応は" 「#518」 まで。

何が "一応は" なのかは後述させてくれ。

ツチノコ探索編の前編から、パリィ・コッペリンと行列のできる店に並ぶ話までだ。


なお、登場人物紹介のページ数は引き続き2ページのままだった。

紹介される人物に広瀬ユウが追加されたが、どうにか2ページに収められている。

うーむ、青葉トオリとかの紹介文は無しか……

ギリギリあと1人分のスペースは取れそうだが、中里チリや青葉トオリは紹介されていないのよ。

これは主要な登場人物があと2人くらい追加されなきゃ、ページ数は増えないだろうな……


18巻では巻末おまけとして、桜才柔道部の部員である2人の1ページ漫画が描きおろされている。

というかこのおまけマンガ、柔道部の名無し部員にフルネームが命名されている漫画だった。

単行本5巻 「#96」 の柔道部壮行会で 「アニメのオリキャラ」 とメタな紹介を受けているあの2人組に名前がついたよ!

何だろうこれ、一体どうした?

ずっと名無しだった登場人物が多いのに、というか苗字はあっても下の名前が不明な登場人物もいるのに、突然の命名

17巻の描き下ろしではヨシ君ナオちゃんに "馬川ヨシオ" と "花巻ナオ" の名前が付いたし、謎の命名ラッシュだ。

何かもう、そんなに名前を知りたいなら教えてやる! 以外の意志を汲み取れない感じの巻末おまけ漫画だよ。

氏家ト全先生にどういう心境の変化があったのだろう。

この調子だと、19巻では大門先生や橋高さんがいきなりフルネームで呼ばれるだけの巻末おまけが描かれるのか?

それともこの柔道部部員の名前を知りたい、的なファンレターとか多数届いていたのだろうか……?

かなり謎。

ちなみに2人のフルネームは、"及川シノブ" と "鈴村ホタル" だった。

クールっぽい方が及川シノブで、髪を結ってる方が鈴村ホタル。


18巻単行本の表紙は通常版が畑ランコで、限定版が広瀬ユウ。

17巻に引き続き、巻数にちなんだポーズを取るという歴代 『生徒会役員共』 表紙のルールを完全無視だ。

完全無視というよりか、17巻からルールが撤廃されたというのが正しい認識なのだろう。

氏家ト全先生が、そろそろ表紙で別のポーズを描きたくなったものかと。

そんなわけで、表紙では胸元でハートマークを作る大変にキュートな畑ランコと広瀬ユウを見られるぞ!

18巻表紙には青葉トオリの登場を願っていたが、このポーズを青葉トオリがしたなら破壊力が高すぎた。

致死量の可愛さを誇るであろう、危うい所であった、いやしかし青葉トオリであってほしかった。

そういや18といえば18禁、R-18を連想させる数字ですが、別に18歳未満禁止にちなんだポーズではないのだな。

ここで出島さんや横島ナルコ先生だったら18禁なポーズをしていたかもしれない。


カバー折り返しには、作者コメントと描きおろしキャライラスト付き。

18巻の描きおろしキャライラストは、パリィ・コッペリンだ。

ちなみにカバー下は、表紙・裏表紙と同じ絵。

氏家ト全先生の作者コメントは、次の通り。



18巻出ました。

この巻で連載500回むかえております。

めでたい。


ちなみに氏家ト全先生の自画像は髪を切った直後というか、スキンヘッドである。完全なハゲである。


そして次巻 『生徒会役員共』 19巻は、2020年9月17日の発売予定だ!

19巻も引き続きOAD付き限定版がありますが、また1年と1ヶ月開く形だぞ!

今まで遅くとも半年くらいで単行本が発売していたのに、また1年以上開くのかー。

これは一体どういう理由で……と思ったが、まあこれ完全にOAD制作側の都合だろう。

単行本は半年で出来ても、OADは他の何かに手を取られて半年では間に合わないスケジュールなのだろう。

まあそういうものか。

そういや今回の単行本18巻は、平成で最後の連載分までを収録だった。

なので単行本19巻は、令和になってから1発目の連載分からを収録となる。

元号的にはキリが良い (元号的にキリを良くする意味は分からないが) 。


ほか、いつもなら単行本化にあたっての変更点も挙げているところですが、今回は後日にということで……


そしてOAD感想の前に。

ここである意味、単行本18巻で最大の見所をご紹介だ。

さあさあ、各自お手元に単行本18巻をご用意ください。

用意したら、9ページ目を開いてください。

ツチノコ回の後編に突入したページですねー。

さてそのページをよく見ると、何だか足りないものがありますねー。

本来そのページの右上にあるはずのアレが無いのです。

……そう、話数カウントの表記が無い。

勘の鋭い方はもうお気付きかもしれないですが、じゃあその前後の話の話数カウントはどうなっているでしょう?

そう、何とまあ!

本来は 「#489」 だった話を話数カウント無しとして、「#490」 だった話を 「#489」 にずらしている!!

うわー、まさかの調整が来た!

うわああああああああああ、マジかよこれー。

……

……説明をします。

そもそもね、『生徒会役員共』 の話数カウントはもう何年間も1話ずれていたのですよね。

週刊少年マガジン連載時に話数カウントが1話少なく数え間違えられて、もうずっとそれっきり。

修正されないままの理由は不明。

俺は俺でファンレターとかマガジン編集者のTwitterアカウントにずれてる報告をしてみたのですが、修正されないまま。

それなのに、単行本になると何故か正しい話数カウントで数えられていたわけですよ。

氏家ト全先生も単行本作業の際に話数のずれとか気付かれただろうに、修正はされずに放置されていた。

おかげでマガジン掲載分と単行本とでカウントが1話ずれたままという奇妙な状況が今日まで続いていたわけですよ。

ところがだ!

その話数カウントのずれは、単行本18巻で唐突に終わりを迎えた。

マガジンの間違いが修正されたわけではない。

誤ったマガジンのカウントを正すのではなく、正しい単行本のカウントを1話ずらすという手段で統一された

何だそりゃこりゃ!

謎すぎる。

このタイミングで話数が統一されたのは、単行本帯にもあるとおり連載500話目を迎えたからであろう。

その500話目がマガジンと単行本とでずれていては格好がつかない……など考えて統一を図ったのだろうが……

いやそれならこっそりマガジンの方を修正してほしかったよ!

18巻を見ての通り、連載500話目の内容は500話目を祝うような内容ではなく、至って通常運転のエピソードだし。

500話目を記念して描かれたカラーページは、モノクロで2箇所に分けて収録されているし。

500話目をマガジンの掲載時から変えたところで、その変更に気付くのは元から話数のずれを知るような読者だけなのでは。


この記事の冒頭で、収録内容が "一応は" 「#518」 までと書いたのも、これが理由。

正しい話数カウントとしては 「#518」 ですが、今後の 『生徒会役員共』 の話数としては 「#517」 となるわけなので。

うへえ。

うちのサイト各所の話数カウントは、今後に少しずつ単行本の話数に全部合わせていきたいと思います。


・最後に、『生徒会役員共』 18巻限定版に付属のOADをご紹介。

OADジャケット表紙は、津田コトミと出島サヤカ。

ジャケット表紙では巻数にちなんだポーズを取るというルールが継続だ。

19巻のOADをどうするつもりなのかは気になるところ。


OADの収録時間は、およそ30分。

生徒会役員共*』 第24話と銘打たれているOADだけあって、TVアニメ1話分だ。

TVアニメのBD/DVDには ピュアver.(P音あり) と思春期ver.(P音なし) の2種類があったが、

OADの内容は思春期ver.のみにつき、OPの轟ネネのバイブのモザイクは無いし、ピー音で伏せられていない言葉も多い。


感想。

まず開始すぐビックリしたのは、生徒会会則のシーンが無い! ということ。

アニメオリジナルとはいえ、TVアニメ版1期第1話から劇場版でも休まずにあった生徒会会則のシーンが無いとは予想外。

"たまたま入れ忘れた" とか、"ちょっと尺の都合で削りました" などの理由ではないと思う。

これは完全な勘だけれど、もう生徒会会則のシーンは19巻のOADにも無いのではなかろうか。


Aパートでは、七条トラベル主催のミステリーツアー編がアニメ化だ。

このエピソードがアニメ化ということは、七条家執事の橋高さんの初登場シーンもアニメ化ということですよ!

よって橋高さんもアニメに登場して声がついたわけですが、残念ながらスタッフロールに名前は無かったので声優さんは不明だ。


ちなみにスタッフロール、今回のOADには登場しないトッキーの名前が何故か載ってる。

もしや図書室のモブ生徒に混じってトッキーがいるのでは、など思ってチェックしたが、別にいなかったし。

単純な間違いか?


ついでに細かいこと書くと、ミステリーツアーのコスプレ風イメージ映像で天草シノが茶髪になってる。

光の表現かなと思ったけど、他の津田タカトシ・萩村スズ・七条アリアの髪の色は普通だし。


そうそう、声優さんと言えばCパートでは "魚見チヒロの声マネをする森ノゾミ" というシーンもアニメ化。

氏家ト全先生はこのネタを描いた当時、どこまでアニメ化を意識されているのだろうと気になったネタですよ。

さてその実際の声真似の出来ですが、かなりスゲェ似てる。

すぐに似せられたのか、アニメ製作スタッフの人達は苦労したのか、裏事情が気になるところ。


またBパートでは、部活動報告のエピソードのもアニメ化されている。

よって単行本10巻 「#257」 で、誰がどのツッコミを入れているのか気になるシーンも正解発表が来た。

今回のOADは特に音声が楽しい内容と言えるのかもしれない。


そういやBパートでは、柳本ケンジと津田タカトシの絡みが何故か追加されていた。

天草シノたちと積極的に絡む必要に迫られた柳本ケンジ、という激レアな一幕ですが……何だこれ。

映画部として登場するのは上手いこと出番を差し込んだなーって感心したけど、かなり謎の態度と謎のオチが来た。

誰得のアニオリギャグなのだろう。


アニオリと言えば、桜才学園マスコット:さくらたん を使ったアニメオリジナルシーンは良かった。

さくらたんも今回のOADでアニメ化ということです。

原作では出番を重ねるにつれ割とゆるキャラっぽくなりましたが、OADでは初回登場時のインパクトを保ったまま。

というか原作初登場時よりも着ぐるみのぼてっとした表現に力が入っており、異様な迫力を誇っている。

これは正直カワイイとかキャーキャー言われないでしょ、みたいな怖さがある……

まあデザインはともかく、話の内容は良かったね。

ちなみに天草シノが後ずさりするシーンなどはコマ送りしてもパンツは見えない。


あと細かいことで良かったとこ。

ミステリーツアー編、食事中に手を止めるシーンの天草シノ&萩村スズのシュールな顔には何か笑った。

あと洋館を去るときに七条アリアが橋高さんと出島さんの側に並んでいるの何か良さがあるよね。


そして最後に、書こうか書くまいか迷ったのですが……

ミステリーツアー編でさ、アニメオリジナル描写として天草シノの入浴シーンがあったじゃあないですが。

まあ 『生徒会役員共』 らしく、天草シノの裸体は湯気に覆い隠されて全然見えない。

でもさ、この天草シノの入浴シーンって画面の明度を調節してみるに普通に乳首や乳輪が描かれてませんか??

気のせいか?


色調補正をした結果
色調補正をした結果


上の画像の左側が元のキャプチャを拡大した画像、右側はそのキャプチャの下半分を色調補正した画像。

俺は色調補正に自信があるわけではないので微妙ですが……

天草シノの左胸とか先端部にクッキリと色の境が浮かび上がっていないですか?

ちなみに局部は、右腕にかかったタオル (?) の陰になってガードされていた。


とりあえず18巻の感想はそんな感じです。