・簡潔に。
こないだ買ったマンガ 『フランケン・ふらん』 1巻が、非常に面白かった。
表紙は 「一体どこのエロマンガなんだ?」 って感じで人を選ぶかもしれないけれど、
中身は別の意味でもっと人を選ぶかも。
なぜならこのマンガはチャンピオンRED連載のマンガだからです。
内容紹介。
一言で言えば、困っている人の問題を 素敵人造人間で乙女チック少女のふらんが 手術で解決していくマンガ。
とは言えこれが、異常に濃い。
このマンガの手術は黒魔術に置き換えても問題なく展開します。
というか作者の木々津克久氏は、
探偵物を描けば 連続轢き逃げ犯の動機を 「跳ねた人間で的当てゲームをしたかったから」 と設定したり、
目も耳も口も不自由な三重苦の少女が超能力に目覚めてどうこう との話を描けば、
ハートフルストーリーと謳われているのに、いきなり2話目で変質者に襲われる話を描くような人なので、
正統派な医療ストーリーの展開するはずが全く無い。
第一このマンガで手術が行われる理由は、「ふらんが手術したいから」 がそのうちの1つだからね。
だまくらかして無理やり術式を開始するの図。手術結果は医学的敗北に終わるよ!
フランケン・ふらんがよく分かる、話としてのおすすめなのは第2話目。
「男性が自分を振った女性を看病するうち、2人の心が通じ合っていく」 と 基本はよくある話だが、
けれどもそこはフランケンふらん。
女性が看病されるに至る原因の交通事故を わざわざ見開きで2ページ使い切るし、
ふらんはふらんで、当初は事故死した女性から傷んでいない臓器だけ頂戴していこうとする。
看病される女性についてはおいとくとして、
この手の話は大抵 「献身むなしく男性は振られてしまいました」 か、
「意外とすんなりハッピーエンド」 のどちらかにしか収束しないわけですが、
結末は予想外かつみんなの知識内にあるネタで締めてあって、インパクト強い。
少年少女の頃に読んだらば ずっと記憶に残りそう。まあこのマンガ全編そんなのばっかりだけど。
なお、この第2話は実際反響が凄かったと単行本巻末にて木々津氏自身がコメントしているのだけど、
それだというのに 「個人的には元の体にもどれると聞いて足をピーンとつっぱってる絵が好きでした」 と、
スゲェどうでもいいポイントを解説しているあたりが凄く厄いと思う。
さすが 「核実験場」 と称されるチャンピオンREDの単行本だけあるな。
ちなみにちょっとグロいけど、耐性の無い人でも大丈夫! だといいね。
まあきつかったら、ぽわーんとふらふらしているふらんに癒されれば良いじゃない。
基本は他人をバッドエンドルートへ直行させまくっているけども。
HAPPY END ☆
ともかく、濃厚なマンガが読みたいのなら こりゃオススメだった。