・今週のゴルゴ13 『傑作・アサルトライフル』 は、原作とは大きく違っていたよ。
「サビーヌ兄弟との対決」 「ゴルゴが罠にかけられる」 「新型アサルトライフル完成」 等、
個々の要素は同じだけれど、ストーリーはほとんど別物。
とはいえ今回は、アニメ版ならでは改良点も見受けられた感じ。
「サビーヌ弟を 車のライトを利用して倒す (原作ではいきなり飛び出したゴルゴに撃たれる) 」 とか
「アサルトライフルをデイブが完成させる (原作では名も無い職人) 」 とか、
「敵側がゴルゴ襲撃に至る背景を簡略化 (ゴルゴの推察力の鋭さを表すシーンは他に沢山あるしな) 」 とか、
その辺はよろしく感じた。
特にデイブの出番が増えて、ゴルゴとの絡みを強化する方向に動いているのは嬉しいね。
銃職人デイブは かなり人気の高いサブキャラクターだろうし、よいファンサービス。
テレビで初めてゴルゴ13を知った腐女子の方とかが、BL同人誌やらを制作してくれたなら万々歳です。
ただやっぱり、改悪点もあった。
「ゴルゴ13は、愛用するM16の改良型のM16A2でさえも、
十年以上実戦で使用されているのを確認してから初めて自分が愛用するようにしているほど
仕事道具への信頼感を重視している」 というプロの心得を全くカット!
この話の見所は、ゴルゴの戦闘能力やプロとしての心構えだと思うから、こいつはよろしくないなあ。
また、タイトルにもなっている 『傑作アサルトライフル』 も、
8年かけて探したバレルを1週間かけて精密に加工した一品から、僅か4日で仕上げたものになってた。
「対決の後でゴルゴに新型アサルトライフル完成」 が 「新型アサルトライフルで対決」 になったのは別に。
他、先程は誉めたデイブの登場だけど、
なんでもかんでもデイブが担当すると、デイブがゴルゴの弱点に思われそう。
デイブを失ったら誰に銃を用意してもらうの? 銃職人についてリスク分散してるの? 的な。
まあその辺はほどよく登場回数割り振ってもらえるのだろうけど。
あと致命的な事として、やっぱこのアニメ 狙撃シーンや戦闘シーンがしょぼい。
今回だと 「車のライトを背に立つ → サビーヌ弟を狙撃 → 傾斜地にサビーヌ兄を誘い出す」 という
重要な流れまでも えらくゆっくりしているから、命がけの戦闘といった雰囲気がまるでない。
基本、アクションシーンこそ最高潮に達しなきゃいけないだろうマンガなのに、
迫力もスピード感も、原作の足元にも及ばないのは かなり頂けない。
次回の話は 『プリティウーマン』 。
ちなみに原作でのタイトルは、『レディ・ビッチ』 。初のタイトル変更回になるみたい。
ビッチって放送禁止用語だったのかー。最後のビッチのセリフが切ないのに、そこも変更されてたら残念だなあ。