次回が 『ラブはナイフ』 かよ!

・アニメゴルゴ13の話。『配役(キャスティング)』。

長い原作を30分の尺に合うよう、肉付けならぬ 肉抜きした出来だったかと。

話の大筋は原作そのままだけれども、

「制作費無制限と、明らかに裏のあるヤバイ話」 とか、

「一流スターとポルノ女優を強引に共演させる事が可能なほど、黒幕は恐ろしい権力者らしい」 とか

そういう細部がいつも通り抜かされているので、味気ない。なんだかなあ。

映画撮影シーンでのスタッフのセリフ(撮影ノウハウの話題)が丸っきりそのままだった点も、

当たり前だろうけど、手間を掛けて調べたりしなかったのだろうなあ、と思えて嫌だった。

他、今回は作画が妙にしょぼかったような印象。


原作では黒幕2人が射殺されなかったり、利き腕の話をスタッフは聞き取れていなかったりする。

撮影スタッフの車が列車に突っ込むのは原作通り。フィルム消却のためとはいえ こりゃやりすぎだよな。


それより、次回のエピソードが 『ラブはナイフ』 である事に驚愕だよ!

個人的に、ゴルゴ13史上でワースト5に入るエピソードだろうと思う。

ゴルゴ13の名をかたる殺し屋が、本物に取って代わろうとゴルゴ暗殺を企てる」 という話だけど、

ライバル役のこの殺し屋がしょぼすぎるし、この回のゴルゴもしょぼすぎるので。


それにあれはゴルゴが 今のような 「不可能を可能にする 機械のような超人ゴルゴ」 でなく、

昔のおしゃべりでピンチに陥れば冷や汗流しまくりの 「一匹狼の殺し屋ゴルゴ」 でなきゃ、

ライバル役の無謀さが一層際立ってしまい、よりしょぼいエピソードになるだろうになあ。

いくらアニメ版では原作をアレンジしている場合があるとはいえ、これは期待できない。

せめてライバル役を史上最強の敵の如く、強く描いてほしい。


余談。

他に ゴルゴ13でワースト5に入ると思う話に 『激怒の大地』 というエピソードがあるのだけど、

『ラブはナイフ』 収録の第6巻に この 『激怒の大地』 も収録されていると気付いて愕然。

こんな地雷みたいな巻があったのか。

これからゴルゴ13を読む人の初めて手に取る単行本が 第6巻でないことを願うよ。