―もしもスパイ映画の主人公がバキだったら― 『燃えよドラゴン』

・中身をアクションで満たすための脚本・ギミックとは分かるけど、

それにしてもブルース・リーが行き当たりばったり過ぎるので笑った。

つまりは 『燃えよドラゴン』 感想。

そういやドラゴンシリーズって、今までどれもまともに観た事がなかったなあ。


「要塞と化した孤島に武術トーナメントの参加者として潜入し、悪事の動かぬ証拠を掴め!」

そんな感じの指令を受けて潜入したブルース・リーだったけど、

悪の施設内部へロープ一本と己の身体だけで侵入して、

警備兵に見付かった場合は カンフーで打ちのめしてそのまま放置。他の道具は?

そして当然、後から回復した警備兵に追われるわけです。いや、もう少し慎重に行こうよ……

妹の仇と試合でぶつかった時も、大ボスに目を付けられないよう程々に制するのかと思いきや、

もうその場でぶち殺してしまうし。

まるでバキが主人公のスパイ映画を観ているようだよ。


範馬刃牙』 にて烈海王が米軍基地に侵入した時のように、

巡回する警備兵の後ろを 普通に考えて見付かるような身の隠し方で目的地へ向かうシーンもあった。

っていうかあのシーン、ひょっとしてこの映画が元ネタなのだろうか?


それはさておき、あんなに派手なのに実際は怪我人ゼロの大乱闘シーンとか、

贅沢に多種の武器を持ち替えて戦うリーやラスボスのアクションシーンは格好良すぎ。

格ゲーマー的には、フェイロンやロウの登場した理由が実感として理解できた。

こりゃあ操作キャラとして動かしたくなる。


そういやトリビアの泉で、

「真面目なシーンなのにリラックスしたり大笑いしているモブがいる」 と取り上げられた映画はこれだったのか。

画面中央で堂々と笑っていたから目立ってた。制作スタッフが気付かなかった理由が謎だ。