今月の 『八乙女×2』 第30話 感想

・今月の 『八乙女×2』 感想。

第30話 「〇〇の秋が多すぎる件」 の感想だ。

前半6ページは普段通りに4コマ漫画パートだが、後半は1ページ漫画が6ページという普段とは異なる構成。

ていうか前半も一見いつもと同じ4コマ漫画パートと見せて、おそらく意図して全部8コマ漫画になっている。

後半では描かれる時系列が普段とは違っているし、面白い構成の回だ。



前半4コマパートは、〇〇の秋エピソード。

開幕から2ページ目まではハロウィンのネタで、八乙女ハルルが魔女っ娘のコスチュームで登場だ! 魔女っ娘というか魔女ですが。

「魔女っ子コスプレにハズレなし!!」 という主張が強すぎるアオリ文にも完全同意の可愛さだ。似合ってる。

オチの下ネタはもはやド王道だけど、八乙女ハルルがほんのり赤面しながら言うのが魅力だ。2人の関係性ゆえのリアクションだし。

八乙女ハルルの 「そっか――」 のコマは、次に考えておいた下ネタを言うぞと緊張してのリアクションと深読みしたがどうか?

八乙女カイの返答まで予想してそもそもこのトリック・オア・トリートをぶつけたのではないか、と妄想しちゃう。


2本目 【秋はハロウィン】 は8コマ漫画。コスプレ衣装の出どころが八乙女ハルル母の私物だと明らかに。

八乙女ハルル母の魔女っ子コスプレ姿を、必然性をもって読者に思い描かせる氏家ト全先生の誘導だ。

欲深い読者は八乙女ハルル母娘ダブル魔女っ子コスプレまで妄想しえよう。

そして八乙女カイ&八乙女ハルルの下ネタに、八乙女カイ母が乱入だ。この展開好き。

八乙女カイ父がSMプレイでどういうリアクションをしているかとか、八乙女カイ母が普通に語るの流石にぶっ飛んでるな。

そういう話を語るのは、八乙女カイが中学生になったからとかなのかなあ。小学生の頃でも語っていたのかなあ。


3本目 【読書の秋】 も、最初に書いた通り8コマ漫画。

「読書週間」 の1コマ目から既に後半パートに向けた伏線が張られているのだよなあ、気が付かなかった。

黒松君が読書をして感想を漏らすというレアなシーンが来た。八乙女カイたちを文芸部と一括りにもしている。

そういや 『八乙女×2』 って、登場人物が文芸部に偏った漫画、と捉えることもできるのだな。今気付いた。


3,4本目 【スポーツの秋】 【スポーツの秋 その2】 も8コマ漫画。

黒松君の出番が連続だ。ドッジボール大会でボールを当てられる役どころですけど。

さりげないコマですけど八乙女ハルルが八乙女カイに 「がんば」 って声かけてるの良すぎじゃないです???

ギャグを得意満面で披露したりボールを当てて喜ぶ八乙女ハルルより、この普段の顔で応援する八乙女ハルルに魅力を感じた。


5本目 【食欲の秋】 は調理実習だよ。

泉ルイが料理の手際の良さを八乙女カイに褒められる展開が来たけれど、2人の関係性の話には進展しなかった。

第22話のバレンタイン回で凝ったチョコの味わい方を披露してた本木アユムは、料理の手伝いは普段盛り付け程度だとか。

じゃあバレンタイン回では、本当に集まりのために本で調べて準備していたのだなあ。


後半パートは、佐久間サクヤ先生が主役の連続1ページ漫画エピソード。

学校のホームページに掲載する行事写真を佐久間サクヤ先生が撮影する、というエピソードだ。

英語教師の佐久間サクヤ先生がスナップ写真をスワップ写真に間違えるボケは笑った。自信満々でこの台詞とは。


そして後半パートの2ページ目で明らかになる事実! 普段と違って後半パートの始まりは、時系列が何と過去。

前半パートの背景にモブとして姿を見せていた佐久間サクヤ先生は、実は仕事のため働いていたと後半で明かされる構成だ。

そのような訳で後半パートは、前半パートの舞台が今度は佐久間サクヤ先生視点で描かれるという面白い作りになっている。

氏家ト全先生の漫画で、初めてとなる凝った構成だ。


後半 【読書の秋ネタ】 では、佐久間サクヤ先生 meets 武隈アキナ。

門脇先生に間違いを指摘されなかったら、この場で佐久間サクヤ先生はスワップ写真と言っていたのだろうか? 気になるね。

武隈アキナと佐久間サクヤ先生という珍しい組み合わせの会話イベントだが、オチは芦田ホシノとの会話だし非下ネタだった。


次の 【スポーツの秋ネタ】 では、ドッジボールのボールが佐久間サクヤ先生のお尻を直撃だ。

叫び声をあげるコマの佐久間サクヤ先生、何故か分からないが良いな……

氏家ト全先生の他の漫画のもっと下ネタ寄りの登場人物だったら、お尻に何か入っていてひどいことになりそうな事態だなと思った。


次の 【食欲の秋ネタ】 は、2ページ連続で調理実習を振り返り。1ページ漫画が2連続と言う形だけども。

調理中ゆえ髪をお団子ヘアみたくまとめる八乙女ハルルというサービスカット (一部の読者には) が、再登場だ。

家庭科の先生ではないから、おぼつかない手つきで包丁を扱う生徒という見慣れぬ光景に不安になる、という謎のリアルさが出た。


最終ページのみ、時系列が前半パートよりも未来だ。行事写真を撮り終えた後の場面だよ。

『八乙女×2』 にしては珍しく、イメージ映像ではなくて、登場人物のえっちな自撮り写真が登場だ。

ていうか撮影してたスマホ、学校の備品じゃなくて佐久間サクヤ先生の私物だったのか。

「軽いおふざけ」 ではなくて、絶対誰かに送るための自撮り写真だと思うがどうか?

佐久間サクヤ先生は結婚指輪をしているので、送信相手は夫なのだろうなあ。

自撮り写真を送信したLINEの画面とかだったらさらに扇情的だったが、さすがにその展開にはならなかった。


今月の感想終了。

次回予告は "次回、こたつ登場。カイもハルルも丸くなる!?" とのことだ。

情報量の少ない予告が来たな。こたつが出てくるのは確実として、4コマ1本でこたつの出番が終了するかもしれないし。

先の事を考えると、12月発売号ではこたつがメインの回にはならないっぽい、とも読み取れるかも。