・今週のアニメゴルゴ13は 『神に贈られし物』 。
これまで原作を大きく下回り続けたアニメ版だけど、今回初めて割と良い出来となってた。
先に悪い点を挙げてしまえば、やたら演出がおかしい。
弁護士が移動するだけでキャラがシルエットになったり、
警察官が狼狽するシーンで背景がぐるぐる何回転もしていたり、
キャラが全員取調室にいるのに カメラをキャラごとに3,4つに分割していたり、一体何がしたいのか不明。
警察官がゴルゴのトリックに気付くシーンなんて、
まるでアニメのミスター味っ子で 「うまいぞー!」 と感動するシーンのようだったし。
他、ゴルゴが後ろに立った人間を殴るのは条件反射的なものなのに、
思いきり腰の入ったパンチを繰り出していて、凄まじく不自然だった。しかし悪いところはそれくらい。
じゃあ今回ゴルゴでどこが良かったかというと、それはギャグ展開になっていたことだ!
ゴルゴが風船を手にしたり 射的に興じるシーンは原作からあったけど、
アニメではこれらの違和感をギャグとして描いてるのが良かった。
上記をあくまで淡々と描いた原作に対し、
「ゴルゴが風船持ってたら明らかに怪しいだろ!」 とツッコミ入れたのがアニメ版。
いかついおっさんが色とりどりの風船持ってたらどう見ても不審者です、と描いてて笑えた。
原作じゃあ射的に興じるゴルゴも前触れなく登場してたけど、
アニメは 「本編始まってすぐに獲物を狙うゴルゴ? → 放たれる銃弾! → 実は射的ゲームでしたー」 となり、
初見の人には物凄くインパクトあったのではないだろうか。
確かにゴルゴが遊園地で射的をするなんてシーン、他に無いものなあ。
ギャグ展開になりえるゴルゴは 『間違われた男』 だけかと思っていたけど、ここもギャグ展開に出来たとは。
貴重なシーンを見落とさず上手いこと調理した今話は、これまでの放映でのベストだった。