「魔女っ娘つくねちゃん」を買ってきた。
初めて連載開始当時のを読んだんだけど、今とちょっとノリが違ってた。笑わせようってのが透けて見えてくる感じ。
でも残酷描写の量と質は相変わらず。っていうか昔からこうだったのか。
あと当然だけど、枠外にあった編集の人の「もえもえどころではなかったな」とか、
「『つくねちゃんはね』怒るときゃ怒るよ」とかが無くなってたのはちょっと残念。
つくねちゃんではマンガをより面白くしてて良かったのだけど。
魔女っ娘つくねちゃんがどんなマンガかというと、
「主人公の魔女が街のみんなのピンチを魔法で助けたりする、ほのぼのとした触れ合いを描いたマンガ」を装ったギャグマンガ。
つまり「魔法使いサリー」や「ひみつのアッコちゃん」を期待して読むと、思いっきり裏切られますよってこと。
基本的には「主人公の魔女っ娘が、みんなのピンチをどうにかする」という普通の魔女っ子マンガなんだけど、
それに「残酷描写」と「都合良すぎる展開」を加えたのがこのマンガ。
とにかく死ぬキャラの割合が半端じゃない。
その話オリジナルのキャラは普通死にかけるし(何事も無かったように話が進むけど)、市長なんかほぼ毎回ひどい目にあってる。
死なないまでも、車にはねられたり頭を強打されたり。特に爆発するのはもはやお約束。
「死んだー!」 「それは溶けた鉛よ!」 「トンちゃんがウェルダンになったー」 「市長さんが爆ぜた!」とか。
しかも死ぬのが速い。
登場した次のページで死ぬのが遅いくらい。
表紙に載ってる黄色い謎生物なんか、登場して2コマ目で焼死してたよ。でもそれは普通です。
それから非常に都合の良い展開が連続します。
「市長がゲームソフトに変えられてしまう → ゲームソフトの中に入れる機械が登場」だの、
「遭難 → 絵を本物にする書物を入手 → 筆とパレットを持ったまま死んでる画家を発見 → ゾンビ化させて飛行機を描いてもらう」だの。
特に雷の精霊エレケンを召喚する場面は面白かった。
「台風で停電に → エレケンを召喚 → 次のコマでエレケン死亡 → 通りがかった科学者がエレケンをサイボーグ化」
このエレケンの召喚からサイボーグ化までを、1ページ強でやってて笑える。
つくねちゃん第1回の扉に書かれたキャッチコピーは、「あしたをひらくほのぼの即死ものがたり」だったらしいが、
正直、これ程このマンガを的確に表したコピーは無いと思うよ。
たしかにほのぼのなんだよ。3,4コマ後には即死してるけど。でもほのぼの。そういうマンガ。
あしたをひらけるかどうかはともかくな。