「デイブ! ありがとう……」 が無いとは!

・アニメゴルゴを見たけれど。という話。


という訳で、アニメ・ゴルゴ13第1話の感想系統。

全く私たちの予想を裏切らず、それが故に期待も裏切らない、

いやいや裏切られるほどの期待も無かったけれど、楽しみにはしていましたよ? めっちゃニヤニヤしながら観てた。

そのような俺世界語はさておき、

分かりやすく言えば、「まあ、そんなもんだろうなあ」 ってのが感想です。超微妙。


全体的にはともかく、まず音響。

OPからして、「ゴルゴ13に合った音楽用意するのは無理だろう」 と最初から諦めたかのようなジャンルで始まり、

本編のBGMだって、特別ゴルゴである必要も無く、ゴルゴ世界をイメージさせるものでもなく。無難に無難。

舘ひろしは可もなく不可もなく。

EDもまた、まあOPよりかは合っているかな? といった程度でごくごく普通。

ここは俺も 「ゴルゴ13に合った音楽用意するのは無理だろう」 と最初から諦めていたので良いのだけど、けど!


いやもう本編展開が 「何故原作をいじるのか?」 とな微妙具合!

「そのセリフを抜かしちゃまずいだろ」 って原作セリフを抜かしっぱなしだこりゃ!

銃職人デイブがゴルゴの注文を聞いて驚く 「おおっクレージー!!」 も、

ゴルゴがデイブから銃を受け取っての 「デイブ! ありがとう……」 も無し!

ハイジャック犯への時間引き延ばし要求や、3日かかると言ったら3時間でと言われてからのデイブの職人モードや、

1キロ先を狙撃するために必要な 風速や気温や湿度をゴルゴが確認するセリフもカット!


原作は 時間引き延ばしにぶち切れて自爆しかねないハイジャック犯のためによる、

1分を争う時間との戦いでの緊迫感こそが売りの傑作だと思うのだけど、その要素は面影すっかり無し。

狙撃シーンも スローモーションになったりするから もうぐだぐだ。銃弾視点で描いてるのはともかく。


アニメオリジナルで良かったのは、まぁマフィアの襲撃シーンがあったのは、

ゴルゴ13知らない人には第1話にして分かりやすかったのではないかと思った。

まあ アニメオリジナルでダメなシーンの方が多かったけどな!

ゴルゴがデイブに狙撃対象・狙撃状況の資料を見せてしまったり、

飛行機が移動して狙撃が一層困難になる展開はともかく、それが何も影響せず予定通りの狙撃で解決してしまったり、

狙撃してからゴルゴが去るまでに夕方になっていたり!(ゴルゴは夕方になるまで何してたんだよ!)


あああと、ベッドシーンをもろに放送していたのには驚いた。

テレビ東京だしパンチラすらNGなんだろうなあと思っていたけど、OPから乳首! 本編で本番!! EDも本番!!!

最近のテレビアニメの規制はどうなっているんだ! 深夜アニメなら解禁なのか?

どうせだったら 『ミステリーの女王・2』 や 『VOODOO』 辺りを放送して、規正の限界に挑んでほしいものです。

ヨハネ伝第十一章十節』 でもいいや。個人的には 『バラと狼の倒錯』 に黄色いバラのベッドシーンを追加してもらえれば。


以上、今回のお話 『AT PIN−HOLE!』 の感想だったよ。

っていうかアニメのゴルゴ13の全般の感想だったけど。

まあともあれ、人にお勧めできる出来ではなかった。

原作好きな人だけ楽しみましょう、ということで。次回も絶対見よう。