アニメゴルゴ13の感想

・『ガリンペイロ』 の話。


初めて読んだ謎本ゴルゴ13謎本で、

その内容は当時ゴルゴ13をまだ半分も読んでいなかった俺ですらも

「なんて劣悪な謎本だろう」 と思うような出来だったわけですが、

その本の中には唯一納得の行く記述があって、それは、

「Q:ゴルゴは何故今の仕事をしているの?」 「A:ほとんど趣味じゃね?」 というものでした。

報酬と出費が明らかにマイナス方向に釣り合わない依頼を受けたり、

休暇の時にも狙撃にいそしんだりするそのプロフェッショナル根性には、

「こりゃやっぱり趣味と実益を兼ねてテロリストをしているのだろうなあ」 と思わざるを得ない訳ですが、

今度のガリンペイロは正にそんな話です。


そんな訳で ダイヤの原石一握りを報酬として、

某国警察とダイヤ鉱夫に化けた凶悪犯罪者相手に ゴルゴがドンパチ大立ち回りの巻。もうやりたい放題。

原作では国家名が明らかで、ダイヤ鉱夫 = 山賊 みたいな描写だったけれども、

アニメじゃ国家名は伏せられて、凶悪犯罪者はダイヤ鉱夫に化けているとの設定に変更。

「ゴルゴが飛行機に銃を持ち込んでハイジャックするよ!」 というシーンも、

煙幕騒ぎを起こして空港お付きの保安官 (役職名忘れた) から拳銃を強奪するとの、

細かい気配りな変更点もあって良し。


というか話の筋は原作から変わっていないけど、

兵器や機械や科学力が現在に即したものに色々と変更。

ドンパチ騒ぎも某国に衛星から監視されているようになったりです。

脚本が誰かと見てみたところ、小澤俊介という人だった。

確認したら、同じくアクションシーンに大きな改良が施されていた、

『デッド・アングル』 や 『死臭の聖者』 もこの人が脚本だった。そうだったのか。

この人が脚本の回はどうも俺が楽しめる傾向にあるようだ。


次回のゴルゴ13は 『インディアン・サマー』 。あの鬱話か……

「夏のうちに、舞台が夏の話をアニメ化しておこう」 とでも考えているのだろうか?

いやいや全くこれをアニメ化する意味が分からんぜ!

そりゃ、ゴルゴ13は深夜アニメで放送するにしろ 放映規制的に難しい話ばかりだろうけど、

マンガ版は500話以上あるのだから、

1年分の約50話くらい、もっとマシなエピソードで埋められるのではないのかなあ。