・感想の前に抽選プレゼントのお知らせだ。
今月の2024年3月号の別冊少年マガジンでは、『八乙女×2』 がセンターカラー!
カラーページは単行本表紙2巻のイラスト流用なのですが、何と氏家ト全先生描きおろしの抽選プレゼント企画が来た!
抽選で3名に氏家ト全先生の直筆サイン色紙、おまけに当選者の名前を書き入れてプレゼントだ!
応募券が付くのは紙版の別マガのみだ。電子版の別マガでは応募不可。
こいつはマストバイじゃない? 買うしかないじゃない? 別冊少年マガジン、1冊770円だよ。
ちなみに 『八乙女×2』 の絵柄のクリアファイルに応募することもできる。直筆色紙かクリアファイルの選択式だ。
応募するなら色紙を選ぶ人が多いだろうので、クリアファイルは狙い目となるのかもしれない。まあ当選者数3名だが。
・そして本編、今月の 『八乙女×2』 感想。
第22話 「文芸部バレンタイン」 の感想だ。
4コマ漫画パートが4ページ、ショート漫画パートが8ページ。ショート漫画パートに多くページ数を割いてきた回である。
ちなみにセンターカラーという事で、表紙にも八乙女ハルルの姿がある。描きおろしではないけれど。
前半4コマパートは、冬の日常エピソード。
開幕のネタは、2月でもコタツである。当然のごとく、八乙女ハルルが八乙女カイ家のコタツに入り浸るぞ。
八乙女カイの方が八乙女ハルル自身よりもスカートのめくれを気にしちゃうの良いですね。
八乙女ハルルを女子としても意識してるのだなと伝わる。微塵も気にしてなさそうだった第2話の頃とは違うのだな。
八乙女ハルルの身体の固さは第17話では女子の体育の時間に描かれたので、八乙女カイが目にするのは初めてみたい。
2本目 【真理】 、"えっち" を "英知" "叡智" "叡知" と置き換えるの近年のネットの一部の流行りと感じるけれど。
氏家ト全先生の漫画では、この言い換えネタはもしかして初めてか?
八乙女ハルルは1コマ目から会話を聞いていたうえで、この下ネタ空耳をやっていそう。
スマホいじっていたのもそういう理由だと思っていると思うぜ。
3本目 【寒いのだ】 は、第20話にあった会話を踏まえたネタですね。
過去にあった出来事や会話が作品の中でもきちんと積み重なっている感じがあって良いな……
もしも 『八乙女×2』 がアニメ化したら、20話とこの22話の着太りネタは1話の中に収められそうと夢想した。
1コマ目の普段とは微妙に違う言葉遣いの八乙女ハルルにも目が行ってしまう。それほどまでに寒くてだるいのか。
4本目 【白のブラウス】 、門脇先生がついつい服装でうっかりしちゃうネタって何気に繰り返されてるね。
門脇先生自身は下ネタ側ポジションではないから、下ネタがこういう天然な形の発生にどうしてもなるのかも。
意図せず下ネタ発言をしてしまってもツッコミ入れられそうな登場人物もいないしな。
後半ショート漫画パートは、バレンタインのエピソード。
バレンタインの2日前から八乙女ハルルが真剣なまなざしで独りごちる始まりだぞ。
無論チョコを贈る相手を想っての話ではなく、15日以降に売れ残ったチョコを安く買える定番の発想ゆえの真剣さだ。
最初読んだとき何故バレンタイン前日ではないのだろうと思ったけど、2日も前からそれを言うか、ってギャグか。
芦田ホシノに言いくるめられる門脇先生の様子は、もはや描かれずカットされ2コマで終わる。既にお約束の展開なのか。
バレンタインデーと言えばチョコを "女性から男性へ贈る" のは、もう昔話なの?
友チョコとして贈り合う展開で話はスムーズに進展した。特に誰も何も異論は挟まないよ。
バレンタイン当日も、八乙女ハルルがもうノリノリ。
20%OFFのシールが貼られたチョコを取り出し "心をこめて贈ります" の一言だ。普段とは違う完全に狙ったボケじゃん。
表情もいつもと違って何だこの慈愛に満ちたような安らかな笑顔はよ……! 八乙女ハルルの表情筋も第二次性徴期かー?
チョコを用意したのは前日だろうし、バレンタイン前なのに割引品を買えてホクホクという笑顔か? とも思ったが違うはず。
まあそれはそれとして、セール品のチョコを八乙女ハルルは自分用に多数買っていそう。
氏家ト全先生の漫画では、漫画でよくあるように実在の固有名詞がちょびっと名前を変えて登場しますが。
やはりと言うか何と言うか、ポッキーは作中でボッキーの名前で登場だ。
ド定番のド王道とも言える置き換えだけれど、下ネタギャグ漫画としての面目躍如とも言えるだろう。
ちなみにボッキーを持参したのは八乙女カイ。文芸部の皆が食べる! 八乙女カイのボッキーを!
流石にこのギャグは作中ではごく普通の商品名として誰も反応しない小ネタで終わらせているので安心してほしい。
突如として武隈アキナが料理の腕も抜群で手作りチョコを作っても美味しいという個性が明らかに。
第18話を見るに運動神経も良いみたいだし、もしかしてスペックが高いのでは。
それなのに万能超人みたいな雰囲気は一切感じられないので凄いね、これが約1年積み重ねてきた武隈アキナの実績か。
本木アユムの友チョコは、魔法ビンに入れて持ち込んだホットミルクに生チョコを溶かして飲むもの。
おいおい1人だけ方向性がやっぱり違うよな……! 本木アユムの良いご家庭で育ってる感、その片鱗がまた感じられた。
この頂き方自体は "本で調べたんです" とのことで、ご家庭での実体験として知っていたわけではない様子だが……
その発想に辿り着く、本で調べるところに行きつくのが利発なお子さんって感じじゃあないかッ!
他の皆も文芸部で本で調べるところに行きついて良い同じ立ち位置だっていうのによ。
正直、このショート漫画パートで一番の好感度アップに繋がる登場人物は普通だったらド直球に本木アユムだよな。
普通の一般的漫画だったら本木アユム、お前がヒロインで優勝だ。デカい決めコマではにかんだ笑顔も見せてくれているし。
まあそのような本木アユムを前フリにして、オチをかっさらうのが八乙女ハルルであり、その直前の武隈アキナの下ネタだ。
ホットミルク (比喩ではない) が武隈アキナの顔に跳ねる! その様子はさながらBUKKAKE!
"感謝じゃなくて顔射になっちゃいましたね" と笑いを隠し切れぬ顔で言うのが、本作でおそらく正ヒロインの八乙女ハルルだ。
やはり 『八乙女×2』 は氏家ト全先生の下ネタ漫画…… 武隈アキナと八乙女ハルルの尊顔2連続こそが氏家ト全先生の作品だ。
ラストの1ページでは、泉ルイのバレンタインもフォローされちゃうって寸法よ。
ここは氏家ト全先生の天性のセンスと言うより氏家ト全先生が長年の漫画家生活で獲得した技術によるバランス感覚を感じたね。
泉ルイから八乙女カイにチョコレートを渡すのではなく、八乙女カイから泉ルイにチョコレートを渡す! これも時代の流れか。
泉ルイのポニーテールが上空に跳ねあがるギャグ描写は絵的に楽しいね。
前号の次回予告にあった "あのキャラがチョコもらえます!!" とは、泉ルイだったってことかー。正直これは上手いことやられたな。
個人的には1コマしか出てなくセリフも無いけど、本木アユムが妙に可愛くて気になる。ヒロイン力がまだ残っているのか?
今月の感想終了。
次回予告は "次回、花粉症に悩むハルルに助け船が………!!" とのことだ。
八乙女ハルルの花粉症ネタがあること以外、全てが不明だ…… ショート漫画パートのネタか4コマ漫画パートのネタかも謎である。
うーむ、しいて言うなら次号4月号での次回予告は 「中学2年生編スタート!! 文芸部に後輩が入ります!!」 あたりと予想してみる。