Mission.54 【操り人形】 感想

・はてさて前回衝撃の展開を迎えた 『COPPELION』 であるわけだけど、

今週はラストバトルの前に、状況を整理するためのエピソードとなったよ。

RPGゲームでボス戦に突入する前に、装備やステータスを確認するみたいな話。


まずは鉄グモを小津歌音が操縦していることを確認。

小津歌音の放電能力なら、ガラクタと化した鉄グモを再び動かすことができるのだ!

次に、今まで鉄グモを知らなかった整備班も、鉄グモを認識。

パーティメンバーがこれから戦うボスについて知らなかったら腰砕けだしね。


「鉄グモが架線をぶった切れば、電車は止まっちゃうんじゃない?」 ってツッコミが入らないよう、

「小津歌音は自らの電力だけでなく、架線からも電力を得て鉄グモを操ってる」 って説明が入った。

電車の最高時速は百数十キロくらいらしいので、

たしかに鉄グモのような巨大で重い物体が 電車を上回る速さを出すのなら、

そりゃあ電力を補う必要もあるのだろう。


次の準備は、生存者救助にやってくる救助隊の話。

京都会議場のヘリポートに現れたのは、久々にメインで登場 井伏中尉。

深作葵と無線でやり取りをしつつ、救助用ヘリコプターの到着予定をご連絡。

しかしこの無線、小津詩音にも聞かれているんじゃないのか? 気になる。


ともかく救助ヘリはトラブルにより、新宿到着は最速でも翌日の、2036年10月7日の日の出頃。

成瀬荊が救助ヘリの到着を希望した時間帯は、「2036年10月7日中」 なので、

予定よりも早く到着できそうってとこか。

それでも成瀬荊たちは、新宿到着後に最低一晩 救助ヘリを待つ必要があるって事だな。


そして鉄グモ歌音を打ち倒すために、手持ちの武器を確認する。

残りの弾は機関銃が100発強、対戦車バズーカ砲弾が3発、装甲貫通弾が1発。

ノーセンスの火器残量が5%で、勝率も同じく5%だと。

しかし鉄グモ歌音を止めるだけなら、小津歌音を撃ち殺せば終わる話だ。

だが、成瀬荊にそれが出来るのか?

同じ学校のクラスメイトだった小津歌音を撃てるのか!?

……まあ、小津詩音をためらわず天井の下敷きにした成瀬荊なら普通にやりそうだけど。


そんな訳で、最後の準備として成瀬荊が心の整理に入った。

結局今週は、小津歌音が成瀬荊と対面したシーンで終了。

小津詩音は1コマも出てこない。鉄グモに乗っていないのかも。


それで成瀬荊の心の整理なんだけど、なんか微妙に酷くない?

「歌音‥‥

あいつの心の中は怒りと悲しみで渦巻いてる‥‥

その負の力を自分の手で操ってるつもりかも知れん でも‥‥あたしには逆に見える‥‥

操られてるのは‥‥ きっと歌音の方なんや」

だとさ。

ここまできて性善説かよっていうか、どことなくドリーミングっていうか。

深作葵あたりが言うならともかく。


ああ。

ここで 効率的ながらもシビアな解決策を出す黒澤遥人がいてくれたなら、

どうも甘っちょろい成瀬荊の意見も、すんなり共感できるものだったろうに。


まあ そりゃ、小津姉妹の過去を知っているのは、小津姉妹と読者だけの訳だ。

成瀬荊は、小津姉妹が第一師団に見捨てられたことに気付いていないようだし、

小津歌音が痛みを感じられない身体である事や、小津詩音の凄惨な過去も当然知らない。

だからまあ、別にこういう発言が出ること自体は納得なんだけど……

……

成瀬荊は、小津姉妹の過去を知っても、同じ事を言えるのだろうかと、疑問に思うんだぜ。


あと、鉄グモ歌音はまさにラスボスの風格だった。見ようぜ!

今週の 『COPPELION』 はそんな感じの感想だよ。

ここからは余談。今週の巻末コメントの話。

今回の井上智徳先生の巻末コメントが、次の通りだったって話。



コハルっちと友達になりました。二人とも草食系でーす♪


えっ、ならあれって

そんな人間関係が成り立っていたとは!

時期的に、去年の講談社年末交流会で知り合ったんだろうか。

桜場コハル先生は交流会に出席されてたって話だし。どうなのか。

まあいいか。