・別冊少年マガジン2022年6月号から、氏家ト全先生の最新作 『八乙女×2』 が新連載となりました。
やったぜ! めでたい。
第1話は全ページがマガポケで無料公開されており、以下のリンクから読める。
なお、サイン色紙の抽選プレゼント企画があるのは、雑誌版の別マガだけだ。
ジャンルについて。
おおまかな設定の他は、事前に何も情報が無かった 『八乙女×2』。
蓋を開けてみれば、『生徒会役員共』 と変わらぬテイストで、いつもの氏家ト全先生のギャグ漫画であった。
4コマ漫画が突然の下ネタオチだったり、ほのぼのするオチだったりするのも同じ。
けれど前情報では、下ネタがあるかさえ予告されてなかったからね!
氏家ト全先生の漫画の個性が下ネタギャグってことは、別マガ編集部はもはや言うまでもない情報と考えているのかもしれない。
連載形式、ページ数について。
第1話は、「ショート漫画8ページ」 + 「4コマ,5コマ,8コマ漫画合わせて10ページ」 という構成だ。
これは連載初回につき増ページなのか? それとも毎号このページ数なのか?
もしも増ページだとすると、第2話以降は 「4コマ,5コマ,8コマ漫画合わせて10ページ」 部分だけになりそう。
『生徒会役員共』 のページ数は 1話4ページ × 1ヶ月4,5話 = 月16,20ページだったので、毎号18ページの可能性もありそうか?
ちなみに次号予告でもページ数などは言及がない。
タイトルについて。
予想的中という人も多かっただろう、主役2人の苗字が八乙女だから 『八乙女×2』 のパターンだ。
男の子の名前は八乙女カイ、女の子の名前は八乙女ハルルだ。
「ハル」 じゃなくて 「ハルル」 なのか、何か意外。
"ハルル" で検索したら、ハルル島という地名や "ハレルヤ" に由来する説がヒットしたが、無関係だろう。
余談だが、本編には 「泉ルイ」 という登場人物も出てきた。
こちらは "八乙女" が宮城県仙台市の地名であるのと同様、宮城県仙台市泉区に由来する苗字と思われる。
カラーページについて。
『八乙女×2』 第1話は、センターカラーのカラーページ付きだ。
「イメージカット的な八乙女カイと八乙女ハルルの背中合わせイラストでまるまる1ページ」 という珍しい構成。
氏家ト全先生の過去のカラーページは、漫画本編がカラーになっている例が多かったからね。
こうも大きなサイズでの氏家ト全先生のカラーイラストを拝める機会は、滅多にない。
Web版では未掲載だが、カラーページの裏面は連載開始記念の抽選プレゼント企画だ。
既に発表された、八乙女ハルルが八乙女カイの頭の上で頬杖を突いてるカラーイラストも掲載されている。
"この男の子が主人公の八乙女くんです。" という注意書きは、何か笑う。
連載開始予告に登場してたのは、八乙女カイじゃなくて八乙女ハルルですけど……!?
プレゼントの氏家ト全先生直筆サイン色紙に描かれてるのも、八乙女ハルルだぞ。
『八乙女×2』 感想。
一言でいえば、思っていたよりこれまで通りの氏家ト全先生の漫画だな、と。
よく見たら、各4コマタイトルに使われている文字フォントも 『生徒会役員共』 と一緒だ。
担当編集者さんさえ同じなのかも。
新しい風が吹き込むかと予想したら、そのような事は無かったぜ。
もしも 『生徒会役員共』 の登場人物がゲスト出演しても、全く違和感なく馴染むだろう。
過去の氏家ト全先生の漫画と比べて、明らかに異なるのは登場人物の年代だ。
メイン登場人物を小学生に据えての連載は、氏家ト全先生の初となる挑戦だ。
「小学生が主人公だと私服を考えるのが大変 (だから制服がある中学生に設定した)」 と漏らす漫画家さんもいるのに!
『八乙女×2』 はメイン登場人物が小学生だし、モブ生徒も多数登場する。
けれどそこは 『生徒会役員共』 で数々の私服姿を描き続けた氏家ト全先生だしな、自信があるのだろう。
"第1話 5月の転校生" として始まるショート漫画パート、やはり季節はリアルタイムと連動するのかも。
過去作 『プチたん』 では連載初回から登場人物の入浴シーンがあったけど、今回は着替えシーンがお目見えだー。
出会い頭に着替えシーンを覗き見ちゃうハプニング、裸を見られるのが男子側なことに時代の変化を感じるね。
上半身だけで済むあたりも時代であろう。
MONSTER DESTROYER (モンスターデストロイヤー) 略してモンデスという架空のゲームが登場。
この画面レイアウト、氏家ト全先生の過去作でもたびたび描かれたゲーム画面に似ているなあ。
何かモデルとしているゲームがあるのかも。
八乙女カイのゲーム中自キャラが筋肉ムキムキの強そうなキャラ、しかも名前が "KAI" なのはリアリティある。
ゲーム中自キャラに女の子を選び出す年頃ではなさそうだしなあ、芸が細かい。
5,6ページ目では、八乙女カイと八乙女ハルルそれぞれの母親が登場だー (他の家族は未登場) 。
氏家ト全先生の漫画でよくある、両親は下ネタ側の立ち位置なのかという疑問の答えもちょろっと明かされる。
というか 『八乙女×2』 で初の下ネタは、八乙女カイの母親から放たれたと言って良いのかも。
ちなみに後で明かされるが、八乙女カイは一人っ子のようだ。
9ページ目からは、4コマ漫画パートが開始だ (正確には4コマ、5コマ、8コマが混在) 。
「やっほ」 のセリフと共に現れる八乙女ハルルは、やっぱりウオミー感があるね……
そして朝から息子相手に下ネタを飛ばす八乙女カイ母は、やはり氏家ト全先生作品に出てくる母親だなという貫禄だ。
4コマ漫画パートの前半は、八乙女ハルルの転校生シーンパートと区切れるのかも。
転校生らしく黒板に名前を書いて挨拶するシーンでは、クラスの担任の先生が初登場だ。
眼鏡っ娘と呼ぶのがふさわしそうな、眼鏡をかけた若そうな女性の先生である。
後半いきなり横顔フェチというフェティシズム持ちが明かされる!
これ、連載回数を重ねたらそのうちショタコン属性とか持ったりしそうな雰囲気あるけどどうなのだろう。
さすがにそれは危険だから、敢えて先に別のフェチを持たせておいたのかもしれない。
そしてクラスメイト達も登場だー。
この子らが今後も友人ポジションとして繰り返し出てくる登場人物なのだろうなあ。
大人しそうな女子、リーダー系女子、わんぱくそうな男子、王子様系男子とタイプが分かれているし。
ちなみにこのリーダー系女子は、"泉ルイ" と名前が明らかになった。
リーダー系であるが故に、八乙女ハルルの下ネタに真面目に付き合って振り回される未来の片鱗が既に描かれた。
八乙女ハルルが魚見チヒロなら、泉ルイは森ノゾミなのかも。
ここの下ネタである 「赤ちゃんってどこからくるの?」 ができるのも、小学生ならではか。
まあ小学6年生なら、どこの学校でも保険の授業で履修済みだろうし、そういうボケだろうけど。
小学生ならではの下ネタといえば、お赤飯はいつかやりそう。
精通や性の目覚めは……さすがに生々しくなりすぎそうだから無いと思う。
連載開始前の予告カットでは物理的接触をしていた2人ですが。
今回この教室パートの4コマ漫画でも、ついに物理的接触を果たしたぞ。
やはり過去作と比べて、連載初回から距離が近い2人だと言える。
細かい設定が色々出たので記録しておく。
八乙女カイは小3の頃この街に引っ越してきたとか、何かの委員会に所属してるとか。
引っ越してきた設定は気になるねー、最終回あたりでまた引っ越す展開とかになるのだろうか。
同じ委員会繋がりで、別クラスの生徒が登場するのはありそう。
ついでに残しておくと、八乙女カイたちのクラスが6年何組なのかは明かされていない。
ついでにマンションで八乙女カイが住むのは601号室で、八乙女ハルルが住むのは602号室。
そして15ページ目からは、4コマ漫画パートの後編。
八乙女ハルルの転校初日とは日を跨いだ別の日だぞ。
マンションの前でバッタリ会った2人が帰宅するまでの短い話のエピソードだ。
学校パートは無い、正に隣人コメディだ。
ショート漫画パートのオチは、八乙女ハルルのトイレの話だった。
そして4コマ漫画パートの後編は、八乙女ハルルがトイレを我慢するテーマがメインだ。
主人公の1人なのに、連載初回からトイレネタが天丼である! 氏家ト全先生の狙いなの?
ついでにモンデスという作中ゲームの話題も繰り返し登場だ。
作中ゲームの描写は、『八乙女×2』 ではこのモンデスをメインとされるのかなあ。
それはさておき、モンデスの話題で今回一番の長台詞を流暢に喋る八乙女ハルル!
ゲーム大好きガチ勢である様子も描かれた。
次号以降の内容について。
公式に書かれている内容だけど、ネタバレなのかな?
マガポケ版の内容紹介文を読むに、次号予告どころか次々号だろう回の内容も紹介されている。
転載すると、次の通りだ。
小学6年生・八乙女カイ。彼のマンションの隣に引っ越してき
たのは、少し変わった女の子!?小学生だから、給食食べた
り、好き嫌いがあったり、忘れ物したり…だって小学生だも
の。お隣さんだから、気軽に遊びに行ったり、親同士も仲良く
なったり…だってお隣さんだから。『生徒会役員共』の氏家ト
全、最新作!小学生隣人コメディ!!
給食ネタと忘れ物ネタは、今号の次号予告にも書かれている。
好き嫌いネタは、来月の給食ネタに出てくるのかなあ。
八乙女カイと八乙女ハルルの親同士が仲良くなる展開もあるようだ、年上ポジションが好きな読者も安心だな。