とにかく秀逸、『ダンジョン飯』 1巻感想

・ 『ダンジョン飯』 、無事購入。傑作だわこれ。

ウィザードリィドラクエで慣れ親しんだあの世界観そのままに、

ダンジョンに潜りモンスターを調理して食す!

淡々とかつ自然にモンスターの生態や 対抗する人間の積み上げた知恵が紹介され、

ギャグも過剰ではないのに笑える。オススメ。


さまようよろいは何故動くのか?」 の考察を、

冒険の主目的に関わる思い出と交えて描いた 「動く鎧 -1-」 「動く鎧 -2-」 は中でも秀逸。

単行本1巻を締める最終エピソードであるため、

旅の起点を振り返りつつ、2巻の展開に期待を持たせつつ、読後感も爽やか。

作者の九井諒子先生とハルタ編集部の計算高さ (良い意味) を垣間見れる。


モンスター食にかける情熱と、モンスターを食べるなんてと引いた視点からの掛け合いも丁寧。

出オチ漫画ではない、続刊も期待できる作品だ。

この世界観を冒険してみたくなる。


日本で最も多くの人がファンタジー作品を描いたと言える 『ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場』 に、

「モンスターを料理して食べてしまうような作品はNG! (正確な文面は失念) 」 との投稿規定があったが、

本作がそのアンチテーゼでもあるとして読んでみればそれもまた面白い。