QOB2のバグ、小ネタ、コンボムービーを公開ました

・2016年の冬コミで頒布された同人格闘ゲーム、QOB2こと 『THE QUEEN OF BATTLERS2』 のバグ、小ネタ、コンボの詰め合わせ動画を公開しました。

既に多くのバグを修正したバージョン1.04の配信が始まっていますが、収録バージョンは1.03です。



動画に収めていないシステム解説などのメモはこちらにて → http://adaki.web.fc2.com/a-qob2.html

それでは動画の解説です。

今回は気が向いたので、コンボ以外にも編集や演出についてなど全部を明かします。


0:00〜 開始即KO


動画を開いて数秒あるいはネタを1つ2つ見て閉じる人もいるだろう。

そこを意識すれば、まずはインパクトのあるネタを見せて引き付けた方が良いのかな……と、このネタを最初に配置しました。

ラウンド開始というタイミングで発生するネタって理由もありますが。


肝となるのは、水瀬名雪の超必である爆睡点穴。

爆睡点穴はヒット後にも時間経過でダメージを与えられるのですが、時間経過によるダメージではやられポーズを取りません。

更にはこの継続ダメージ、KO後に勝利ポーズを取っている相手にもダメージが入ります。

これを利用して、1Pが爆睡点穴の継続ダメージでKOされつつ2Pに爆睡点穴をヒットさせ、2Pは勝利ポーズ中に継続ダメージでKO。

こうして次のラウンドが始まると、動画の通りラウンド開始後即座にKOとなります。

おまけですが、「ROUND 2」 というラウンドコールが うちのサイトで2本目のQOB2動画ということを示唆しているようで良いなとも思ったり。


0:10〜 動画タイトル


カメラが上空に移動して青空を映して、作品タイトルが浮かぶ演出よくあるじゃないですか。

いやちょっと具体例はすぐには出ないのですけど……

QOB2のタイトル画面は青空をバックにタイトルロゴが浮かぶので、その演出が出来ると分かったからやってみた次第です。

前の開始即KOからカメラが空を映すように移動した風に見せられたらなぁと思ったのですが、どうなんですかね……

自分ではもう何度も見直しているため、自然なのか不自然なのかよく分からない状態です (多分不自然であろう) 。

文字の配色はQOB2のタイトルロゴを意識してグラデーションをかけました。

色合いは青空にも映えているのではないでしょうか?


0:15〜 神奈備命 : (A瞞着の鏡/A桜波動を反射)−JC−遠C−C連刃翔−翼人伝承(A桜波動ヒット)〜(前転)〜JC−近C−C連刃翔−(B天魔豪砕)−A紅蓮飛翔


直前が青空の画面だから、夜空が固有ステージである神奈備命のコンボを最初に配置しました。

「この動画は飛び道具追い掛けなど実戦ではありえない協力コンボなどを採用しています」 という収録コンボ方針を伝える目的もあるね。

2Pはこれからコンボを喰らうのが嬉しくて走り回っている……のではないぜ。

2Pが走り回るのは、完全にコンボの見た目のため。

コンボの見た目を良くする2つの目的がありました。

1つは1Pがジャンプ攻撃を当てるまで長々と2Pが棒立ちってのは見た目が悪いよな、ということ。

1つは気絶後のコンボを画面中央で当てるため。

別にコンボ自体は2Pが画面端でも繋がるのですが、画面中央でコンボするために2Pを走り回らさせ、裏向きの2Pにコンボを決めました。

2Pが裏向きではないと、画面端で気絶した2Pに対して前転で自キャラの右左を入れ替えられないんですよ。

前転で左右入れ替えて気絶後のコンボを画面中央で当てた次第。


コンボとして見せたかったのは主に2つ。

1つは乱舞中に気絶しても、気絶の無敵を無視して乱舞最後の投げが決まる。

しかも乱舞最後の投げを喰らった相手は、気絶中に攻撃を喰らったにも関わらず、起き上がった後にも気絶しているということ。

もう1つは、最後の超必エフェクトが発生した後の攻撃。

実はこれが完全にバグ技。

簡単に言えば 「鷹爪刃と紅蓮飛翔の出がかりには、直前に空振りした打撃技の性能が付与される」 というバグがあるんですよ。

浮かせ技と空中超必の間に突進必殺技で2Pの下をくぐっているのは、これが理由。

超必がヒットするかと思いきや、何故か地上でしか出せないはずの必殺技がヒットしているという意外性のある映像になったかと。

あとついでに動画で未使用だった近Cを使えたのも良かったね。


0:34〜 神北小鞠 : JD−近D−B螺旋脚×2〜C葵龍撃〜(B螺旋脚)〜C−ワッフルフォーユー(相撃ち)−C葵龍撃


B螺旋脚×2は猶予の少ない目押しコンボ。

気絶後に間合いを詰める際は、歩くより見た目が良いかなとB螺旋脚で移動。

こういう発想は海外KOFコンボ動画で学んだ。

ワッフルフォーユーは、相手が長時間硬直しているコマンド投げ。

まぁ普通は自分も長時間硬直して追撃できないわけですが、動画の通り相撃ちすれば自分が先に行動可能に。

ここからは相手をダッシュで押して昇龍かなと考えたものの (その方が見た目が良いので) 、相手を押すと爆風が当たらないという罠がありました。

そのため適当に挑発で時間を潰してから、空中コンボとして使える昇龍を当てて締めました。

ヒット数表示が途切れているのは謎なんですよね……

おそらく相手のやられ状態を問わず、自キャラのダウン回避終了後にもヒット数をリセットする処理があるのでしょう。


0:45〜 グラフィックが崩れる


2P側の飛び道具を吸収して反射する技にバグがありました。

攻撃を喰らうと同時 (?) に飛び道具を吸収すると、行動不能になるバグが発生します。

更にバグの発生と同時に気絶すれば、動画の通り完全無敵でキャラグラフィックが四分割された状態に。

この状態では気絶からは回復しないし完全無敵だし、もう完全に詰みですね……

気絶状態を表すピヨリの輪がキャラの存在判定からずれるため、気絶してない1P側の頭の上でヒヨコを回すという芸当も出来ました。

ここがこの動画で一番インパクトのあるシーンでしょうので、動画のサムネにも選択しましたとさ。


1:01〜 空中浮遊


直前のシーンでは気絶の音が鳴りっぱなしだから、気絶の音が鳴っているシーンから始まるネタを並べました。

この気絶中の音が自然に聞こえるよう調整するのは何故か大変でした。


空中浮遊自体は、見ての通り相手を上空に持ち上げる攻撃中に相撃ちすると発生しました。

バグが起きないようロック技中は無敵になっているのですが、何故か援護攻撃だけは無敵を無視してヒット。

何気にQOB2の空中浮遊は、オマージュ元のKOFと違って自然落下する形となっています。

おかげで更なるバグへと繋がることはないのですが、何故か挑発中だけは落下が止まるので、その様子を見せました。

挑発に攻撃判定のあるキャラがいて良かったね。


1:07〜 セージ : 旋風モップ(A連打)〜旋風モップ−A−超紫炎旋風モップ


ヒャッハー裏当てだー。

QOB2の裏当ては、しっかり相手キャラが自キャラに近付いてくれました。

ビリー・カーンの旋風棍よろしく裏当てすればヒット数が激増する旋風モップですが、ボタン連打すればヤバすぎるくらいヒット数が伸びたとさ。

きちんと連打すれば永久にモップを回していられるかも?

ちなみに他の技の裏当ては、特に面白くならなかったよ。

後は旋風モップがヒット後有利で目押しで通常技が繋がる様子を見せて、適当に超必で締め。


1:21〜 鵺 : (MAX版雷角結界/射出)−{D−MAX版雷角結界(1)}×4〜{D−MAX版雷角結界(1)}×4−D〜C雷神の槍〜垂JD−C−B雷神の踵−A雷神の槍


エイジスリフレクターと挟んでコンボ。

コンボをやりすぎると 「エイジスリフレクターって相撃ちコンボに使う技でしょ?」 という発想になりますが、正統派なコンボにも使えます。

というかこのエイジスリフレクター、のけぞり時間が長いから相撃ちコンボには向かなかったよ。

相撃ちコンボが無理ってわけではなさそうだけど、面白くはならないだろうので、普通の使い方だけは漏らさずやっておいた。

雷神の槍が空中コンボに使える様子も見せたし。

最後のB雷神の踵−A雷神の槍は目押し。

密着からは繋がらないものの、上手くやれば御覧の通り拾えるぞ。


1:38〜 連続ガードで10割削り、その1


何か上手いこと最終段で10割削れてますね。

それもそのはず、そういう体力の相手を選んだからです。

QOB2ではキャラによって体力が最大1.87倍の開きがあるので、適切な体力のキャラを選ぶのは難しくなかったよ。

Mちなみに連続ガードではありますが、途中でしゃがめば超必を喰らえるから10割削りにはならない (半分以上減るうえダウンするけど)


1:49〜 連続ガードで10割削り、その2


こちらも上手いこと最終段で10割削れる相手を選んだ。

その1よりも削りに費やす時間が短いから、その1より後に配置。

ちなみにこちらは突進技が下段なので、立ガードしていれば突進技を喰らって削りダメージも少なくて済む。


1:54〜 空中の相手にコマンド投げ


鵺のコマ投げは、空中の相手に対するスカリモーションが発動しないようになっていたとか。

そういうわけで空中の相手も御覧の通り掴んでコマ投げでダメージ。

なお、もっと高く飛んでる相手を投げればダメージ部分がヒットせず空中浮遊が発生します。


1:57〜 超必飛び道具が突然反対側に飛ぶ


神尾観鈴の超必である そら、超突撃だよ が飛ぶ方向は、本体の向いている方向に依存するんですよ。

そこで技中に本体が左から右へと向きなおせば、超必飛び道具も右側へ突進するって寸法です。


2:00〜 鵺 : (雷角結界/MAX版震空桜波動を反射)−垂JD−2C−MAX版震空桜波動(反射)−MAX版暗黒雷鳴拳


見たままですね。

相手の飛び道具反射を利用して、ダメージアップを図って実現した即死コンボです。


2:06〜 川名みさき : A烈風穿−(2B)−2B−2D−A飛翔月輪斬〜(MAX発動)〜C疾風穿(1)−D(1)−MAX版レイジングブラスト


見せたかったものは、川名みさきのフリーズバグ。

キャラがフリーズしたうえ喰らい判定と存在判定の分離するバグがあるんです。

このバグの活かし方は相当に悩んだのですが……まぁ動画の通りの使い方を採用しました。

実は2Pの喰らい判定が画面右端にあるんですよ。

飛び道具の射出からヒットまでの時間差を硬直解除に利用し、かつ飛び道具ヒット後にもほぼ密着状態なのでコンボへと繋げました。

2Bは持続部分を当てているので、普段は繋がらない2Dが目押しで繋がります。

持続部分だと気付きやすいよう直前に一度2Bを空振りしておきました (コンボとしては2B空振りは不要です) 。

気絶後は適当。

普通は射出後にバックジャンプする疾風穿も、低空で出せば反動を受けずにそのまま着地して地上技が繋がります。

疾風穿を2ヒットさせるとヒットバックで間合いを詰め切れず超必のヒット数が減って即死しないため、泣く泣く1ヒットで止めたとさ。


コンボ以外で気を使ったのは待機キャラですかね。

以前にもアップロードしたQOB2動画もそうなのですが、待機キャラは基本的に自キャラのチームメイトとしています。

例外はラスボスなどチームメイトが存在しないキャラくらいですが、それらは隠しキャラなどを待機キャラで統一しました。

しかし唯一このコンボでは、待機キャラを同キャラとしています。

これは 「QOB2では裏技で同キャラチームを組むことができる」 という情報を動画中に入れておきたかったからですね。

またこの情報を入れるのは、1Pも2Pも同キャラである川名みさきのこのコンボでしかありえないだろうと判断しました。


2:14〜 芙蓉楓 : (C調理具砲/射出)−JD−D−通り魔(1)−C調理具砲(ヒット)〜(C調理具砲/射出)〜C−逆上−C調理具砲(ヒット)


通り魔は、KOFのレオナのリボルスパークのような超必なんですよ。

ところが通り魔ヒット中に気絶した相手は、何故だか上空へ無敵状態で飛び上がってしまいます。

このときMAX版通り魔だと相手は永久に気絶したまま完全無敵となりますが……それはまた別のお話。

ノーマル版通り魔であれば相手は普通に気絶状態となるので、コンボを続けられました。

まぁもう適当に逆上という超必で浮いた相手に時間差で当たる飛び道具をぶつけてKOとしただけですね。

場合によっては落下した相手に逆上の続きが死体コンボとして当たりますが、意外と面白くないので空振りするパターンを見せました。


2:25〜 神尾観鈴 : そら、行くよ!(5)(相撃ち)−C突撃・天


見ての通りの相撃ちコンボ。

そら、行くよ!は相手をロックする超必ながら、喰らい判定が残っています。

そこで常に画面端から発生する飛び道具を利用し、技の途中で相撃ちすることで、浮いた相手に自分で追撃できました。


2:36〜 KOで立ち往生


川澄舞のMAX版一閃は、この技で普通にKOするだけでバグります。

動画の通り、何故か相手が上空へと浮かび上がった末、落下してきては立ち往生となります。

相手キャラは誰でも良かったのですが、折角なので上空から地上へ飛んできても不自然ではなさそうな神奈備命をチョイス。

相手キャラが神奈備命なら、動画の最後に見せる神奈備命のコンボの前にこの映像は持って来たいよねと、このネタはここに配置しました。


2:36〜 神奈備命 : JC−2A×9−A連刃翔−C連刃翔(1)−6B〜D鷹爪刃(1)×3〜D鷹爪刃(2)〜紅蓮飛翔(1)


神奈備命の永久コンボになるかと思ったらならなかったネタ2点。

3段攻撃からなる連刃翔は、最終段だけを当てれば浮かせなおせます。

それなら最終段だけを当て続ければ……と目論んだものの、惜しいことにそれは無理そうでしたとさ。

また、鷹爪刃の空中ヒットだけでの永パも無理。

空中コンボ判定のある鷹爪刃は、普通は当てても相手が空中で復帰してしまい追撃できません。

ところが相手が気絶中なら別で、相手が空中復帰しないから何発でも鷹爪刃で拾いなおせます。

これは無限コンボだろうと意気込んだのですが……微妙に高度があがっていってしまうせいで無理そうでしたね。

適当なところで切り上げて、空中コンボ判定のある超必を当てて締めておきました。

途中6Bで左右を入れ替えているのは見た目が良いですね。


途中で何か違和感があるなと思ったら、コンボが続いているのに待機キャラが平然としているからでした。

気絶したキャラが殴られている場合、待機キャラはやられモーション中だと認識しない様子。


2:53〜 シーンチェンジから動画収録者&編集者名


まず最初に、シーンチェンジに利用した羽根のエフェクトはQOB2とは無関係の映像作品です。

この映像はくうわんこさんがニコニ・コモンズにて、インターネット全体に公表を許可した 『羽がぶわーって画面ワイプ(フルHD)』 です。

こちらの素材を利用させていただきました。


このシーンチェンジに至った筋道を順に説明すれば、発端はQOB2のエンディング画面でしょうか。

コンボムービーに使える素材は何か無いかとエンディングを再確認したところ、各ステージの映像 (全景ではない) が流れるではありませんか。

この映像を拡大して通常のステージと比較してみれば、映像が急に切り替わってもキャラやゲージが消えただけとしか見えない画質。

こりゃ良いやと、動画の最後は対戦画面からエンディングのこのステージ映像へと切り替えるアイディアが生まれました。

収録・編集の名前を出すにもうってつけの画面でしたし。

また、神奈ステージの場合はエンディングで流れるステージ映像がステージ右端というのも助かった要素。

ステージによってはさー、エンディングで流れる映像がステージ中央で、そうするとステージ中央で終わるコンボを組まなくちゃならないわけで。

そんな面倒な調整していられないよね……

そういう理由もあって、動画の最後は神奈のコンボで締めるって事も決まりました。

まぁ元々画面左端で収録済みだったこのコンボを、シーンチェンジのためにわざわざ画面右端で撮り直したりもしましたけど。

あぁちなみに、動画の最初のタイトルロゴが浮かぶ青空もこのエンディングから抜き出しました。


この時点では羽根エフェクトでシーンチェンジすることは決まってなくて。

普通にフェードインフェードアウトで良いのじゃないの……と思ってましたね。

そんな時にふと見直したのが、EFZの神奈のコンボ。

というかキャノンさんが2006年にコンボDVDでも頒布した【EFZ】Eternal Fighter ZERO ver4.02 コンボ集その5+解説

神奈のコンボとしても何か参考になるものはないだろうか……と期待してみてみれば、画面全体を羽根が舞う超必があるじゃあないですか。

吹キ荒ブ天ノ此花という技らしいです、これに倣ったわけですね。

そうと決まれば後は簡単 (で助かった) 。

ニコニ・コモンズの存在は把握していたので、検索してみれば 『羽がぶわーって画面ワイプ(フルHD)』 がすぐヒット。

やったぜ。


文字のフォントは固定ではなく、動画ごと雰囲気が合いそうなものを都度選んでいます。フィーリング。

今回は可愛い感じの硬すぎないフォントで行こう、ってこれを選びました。

どうして動画の収録者などを書き入れるのか?

それは俺にも分からない……


BGM


神奈備命のステージBGMかセイバーオルタのステージBGMかで迷ったよ。

でも神奈備命のネタが多くなることは途中で分かったから、BGMも神奈備命ステージのものを選択。

動画冒頭のカメラが上にパンする演出をやったのも、このBGMが一因だわ。

何かこう、空の上のようなイメージの音で始まるじゃないですか?

そのせい。