Mission.35 【鉄グモ】 感想

・とうとう 『彼岸島』 と同じジャンルの漫画になった先週のCOPPELION

第一師団の秘密兵器 "鉄グモ" は、いつか来るはずの対日本政府用決戦兵器だったのだ!

……

うん、やっぱ第一師団のみんなは、ちょっと考え方がおかしくなってしまったみたいだな。

武装ヘリの方が役立ちそうじゃね? とか、きっと言ってはいけない事なのさ。


ともあれ、そんな 『彼岸島』 に出て来そうな馬鹿げた敵キャラであれ、

ロクな武器を持たない現在の陽動班にとっては、戦うことすら無理な相手。

成瀬荊たちは逃げるばかりだ!


場面は変わり、スワンボートの爆発に巻き込まれて気絶した小津詩音は、夢を見ていた。

「もうやめてよ‥‥ なんでこんなひどいことするの‥‥?」

夢に見るのは、幼い頃に受けた人体実験。

"骨肉組織の超強化" という特殊能力を備え付けられ生まれてきた小津詩音は、

能力の程を測るべく、残虐極まりない強度実験を受けていたのだ!

全身を鉄板に固定され! 掌を釘で打ち抜かれ! 鋭利な刃物で切り裂かれ! 銃弾をその身に受け!

その実験内容は、もはや悪魔の所業としか言いようの無い拷問だ! 魔女裁判かよ。


「素晴らしい‥‥ こんな状態でも生命反応は正常値を示している

開発は成功‥‥ この検体はまさに鋼鉄の肉体を持っている

小津詩音‥‥

人形 (コッペリオン) の一体に加えよう」


目覚めた小津詩音に、もはや躊躇う気持ちは無かった。



「ブッ壊す 何もかも粉々にしてやる」


なお、妹:小津詩音に対し、姉:小津歌音はえらいこと余裕綽々に見受けられるのは、

おそらく電気操作という能力ゆえに、強度実験のような非人道的な検査は受けなかったから、なのだろう。

コッペリオン:小津詩音の人間に対する憎しみは、小津詩音だけにしか理解できないのだ。

また、生を実感するために毎朝行うリストカットには、

幼少時に受けた この人体実験の記憶を薄れさせないために行っている、という裏があるようにも思えるな。


また、何故あんな拷問まがいの非効率的な実験方法を採るの? との疑問もあるが、

これはきっと、最終章で、

「実は拷問や人体実験をしたい一団が合法的に自分達の欲望を満たすべく開発したのがコッペリオン

という秘密が明かされるからだったんだよ!

井上智徳先生やヤンマガ編集部が適当だから」 とかであるはずがない。 ……そう思いたい。


その後はまあ、ノーセンスが機転を利かせて鉄グモに一泡吹かせたり、

ギャグ担当の深作葵が鉄グモに捕まった末に顔面から地面に着地してみたりした後に、

いよいよ次号は、小津姉妹 & 第一師団 対 成瀬荊率いる陽動班の全面戦争に突入するらしいよ。


全体の感想としては、まあ小津詩音の過去が掘り下げられてきたね!

小津詩音好きとしては嬉しい展開だが、まったくまあ酷い展開でもあったぜ……

それはそうと、折角今週小津詩音が全身びしょ濡れになったのに、

その描写はもう完全にカットと言ってよいほどにカットとは!

執拗に描写してほしかった。まあそれは無理としても、もう少しは丹念に描いてほしかった。

今週最後には既に制服はすっかり乾いているし。残念だ。