・「そうだ! ここは生徒会役員共とCOPPELIONの感想を書くためだけのサイトではなかった!」 と、
唐突に思い出したので 今日は別な日記を書くよ。
こないだ観た映画の話です。
その映画とは 『ORGY OF THE DEAD』 こと、『死霊の盆踊り』 。
仔細は語らずとも、ご存知の方は多いでしょう。
「史上最低のクソ映画」 として有名なあの映画でございます。
名前だけなら知ってたけれど、観賞するのは生まれて初めて。
感想。
クソ映画という事で 相当につまらない内容を覚悟していたものの、実際見てみれば意外と笑えた。
2度目はどうか知らないが、1度目ならもうツッコミどころ満載で吹きまくり。
作中に 「 (この事態は) 学生のパーティーか?」 的な台詞があるんだけれど、
まさに学芸会レベルの作品だった。脚本も演出もカメラも演技も音楽も全てがチープ。
一昔前のお笑い番組のコントみたいな衣装だし。
クソ映画なのは間違いないけど、ただつまらないだけじゃあなくて、バカ映画系。
これよりつまらない映画とか普通にある。
肝心の内容は、約90分の上映時間中、
およそ70分が 「おっさんが死霊の盆踊りを見て楽しむだけ」 という理解しがたい内容。
いや "盆踊り" っていうか、ストリップショーなんだよね。
"夫を初夜に殺した女性" とか "黄金を愛した女" という設定のお姉さんが1人ずつ出てきて、
順々に脱いで踊って帰っていくだけ。( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!
「いや 違うんだ! これは単なるスケベ目的の映像ではないんだ!
これはきっと、崇高で高尚な何かを描くための、芸術的ヌードなんだ! 人間の内面の真実とか!
頼むからそうであってくれ……!」
そんなかすかな望みは、「男の踊りなど誰も望まん」 とのセリフによって木っ端微塵に粉砕される。
自分が観たDVD版では監督へのインタビューも収録されているんだけど、
監督自身がもう、「ストリッパーを集めて脱いで踊ってもらった」 的な発言してるし。
身も蓋も無い。
「じゃあつまりエロ映画って事じゃん」 って話になるんだけれど、
正直これのエロさは笑いにかき消されてるんだよね。
今と昔のジェネレーションギャップなのか、この映画のしょぼさがそうさせるのかは分からないけど。
ストリップシーンの合間合間に他の登場人物のやる気の無い演技が入るし、
カメラもしょぼい舞台セットを引きで見せてくれたりでシュールさが際立つばかり。
「( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!」 とか書いたけど、多分男子中学生でもこれは笑う。
これのエロくない度合いは 『バキ特別編SAGA』 レベル。
それはそうと、1965年のアメリカ映画にまで猫娘っコが出てきたのには驚いた。
ケモノコスプレってのは、いつ頃から認知されていたのやら。
まあ途中でほぼ全裸になるから、猫は関係なくなってしまうけど。
その他。
先程ちらっと触れたけど、DVD版には監督へのインタビューが収録されている。
これのカメラアングルが2パターンしかない上に語りも単調だし、本編同様眠くなってくる事はさておき、
ヘイズ・コード (アメリカ映画にあった検閲制度) に触れてた点は面白かった。
また、製作当時はピンク映画を上映している映画館に警察官が踏み込んでくることがあったとか。
場合によっては 映写技師やチケットの売り子まで告訴されてたそうだよ。
「どうしてこんなおっぱい祭りになったのか?」 という当然の疑問も解決される。
そういや 『死霊の盆踊り』 でよく言及される話題として、
「夜道を車で走っているシーンの合間に、昼間の走行シーンが挟まっている」 という爆笑シーンがあるそうだ。
どうしてこんなシーンがあるかと言うと、
「監督は 昼に撮影した映像を暗くして夜に見せるつもりだったのに、暗く編集されなかったから」 だとか。
ところが自分は、このシーンを映画観賞後まで知らなかった。
何故なら自分が観賞したDVD版では、このシーンが監督の意図通り、夜道に見えるよう暗く編集されていたのだ!
……いたのだが、
これがなんと マジで色調を暗くしただけ!
車体の影までくっきり見えて、「これって昼間の映像を暗くしただけじゃん!」 ってのが分かりまくり。
初見で 「さすがクソ映画と呼ばれるだけあるなあ」 と思っていたら、それで改善した出来栄えだったんだぜ。
バカ映画っぷりは薄れたけれど、その分チープさが際立つようになっていたよ。