・これを書いているのは1月30日です。
連載600回記念、豪華2本立てだった 『生徒会役員共』 「#600」 と 「#601」 の回の感想。
まずは1話目 「#600」 は、桜才学園が舞台の話。
扉絵は七条アリアであり、開幕 【礼儀作法】 のオチも七条アリアだ。
"エチケット" を "エッチチケット" に聞き間違える空耳っぷり。
これが 「#600」 の開幕に来るネタかよと思えばスゲェ。
七条アリアはぶれないし、氏家ト全先生もぶれなさすぎる。
ネタに目をやれば、天草シノからエッチチケットを教わろうとする七条アリアが良い。
チケットを使う対象は天草シノなのかという点まで考えての発言だったら尚良いなあ。
2本目 【逆にスキ】 は、口臭の話題だ。
1本目のネタからエチケット繋がりである。
ポケットに手を入れる天草シノが1本目と2本目でコピーしたかのように同じポーズですが、コピーではない。
オチは、口臭フェチの存在を理由にこの場をやり過ごそうとする横島ナルコ先生だ。
学園内でプレイに及ぶこともある横島ナルコ先生だけど、ここでは口臭フェチも世の中にいるからとの理屈。
実際の口臭フェチのために準備してた、というわけではない模様。
ツッコミが妙に厳しいのは笑う。
3本目 【多数決】 は、直前の横島ナルコ先生を受けてではなかろうけども、歯磨きの話。
「食事の歯磨き」 ってナレーションは何か気になるな、「食後の歯磨き」 の誤りかな。
萩村スズ・七条アリア・天草シノが同じアングルで歯ブラシを咥えている構図は、どことなく気になってしまう。
人の歯磨きする様子に興奮できる歯磨きフェチの人もいるそうだけど、そのフェチ向けの魅力を放つコマなのかも。
口臭フェチよりかは刺さる人も多そうだし。
4本目 【うかつ】 からは、天草シノのトイレの話。
この回 「#600」 は、トイレと歯磨きの話って括れそう。
【うかつ】 自体はエピソードの導入って感じで、この4コマだけ見たなら新聞に載ってる万人向け4コマみたいだ。
続く5本目 【たすけて アリアさん】 は、いつも通りの 『生徒会役員共』 。
もう絶対に新聞4コマではできないだろうオチである、エッチな記事とか載ってるスポーツ新聞なら別だけど。
トイレに紙が無いというシチュエーションで、スマホで助けを求めるというのは現代風だな。
携帯電話はトイレにも持ち込むものという文化、過去の氏家ト全先生の連載では時代的にやれなかっただろうな。
もしも 『妹はひまわり組』 が当代の連載だったら、幼稚園児×スマホというテーマのネタも読めたのだろうか。
話ずれた。
スマホがあるおかげで、パンツをおろしたまま隣の個室に移動する天草シノというシーンは回避された。
回避されたのに、七条アリアが下ネタに繋げちゃうのは笑っちゃう。
もしも七条アリアが同じ状況だったら、助けを呼ばずシミ付きパンツを作って楽しんだりするのだろうか……?
おののける考えだ。
ラストの 【てんや わんや】 は、8コマ漫画。
他の個室にトイレットペーパーとかあるだろう、など油断せずティッシュを持参するのが優秀さだな。
そして天草シノがトイレの用足しで困っているというのを伏せる気遣いもきちんとしている。
直前のネタで、天草シノに下ネタを返信してたとは思えないな。
津田タカトシとはいえ、男子相手だから伏せたのかもしれない。
そしてちょっとしたすれ違いから大騒動になってしまう、ギャグマンガらしいと言えるオチ。
大騒動の理由が天草シノを心配する皆のやさしさというのは、氏家ト全先生の作品の美点に数えられよう。
・豪華2本立ての1話目感想終了。
続いて2本立ての2話目、「#601」 の感想。
2話目 「#601」 は、英稜学園が舞台の話。
扉絵は森ノゾミだ。
600回記念の一挙2話でそれぞれ桜才と英稜が舞台なのに、扉絵は桜才・英稜の両生徒会長ではないのだな。
会長に次ぐ2番手のポジションの女子で揃えた感じなのかな。
あるいは何か他の要素、おむねの大きさとかあるのかもしれない。
七条アリア扉絵は私服で胸の谷間が見えてるし、森ノゾミ扉絵は真横からの大きさを確認できるアングルだし。
開幕 【しまり具合】 、この回のメインテーマの導入だというのにいきなり笑った。
七条アリアの下ネタ空耳のようなパターンながら、魚見チヒロは何考えるのと更に笑いを誘う二段構え。
"魚見チヒロの肛門" という今まで読者の多くが思いを巡らせたことなかろう要素を突然ぶち込んでくるのも凄い。
2本目 【いきあたり ばったり】 では、青葉トオリが話題のきっかけと判明。
今回のメインテーマと新たな出会いが、青葉トオリの思い付ききっかけであったと分かる貴重なセリフだ。
そしてこの4コマ、英稜生徒会の全員が全身デフォルメながら描かれて、かつ全員にセリフがあるという構成だ。
英稜生徒会顧問を新しく迎えるにあたり、氏家ト全先生が構成に注意を払っただろう印象を受ける。
そういうわけで、3本目 【鉄の心臓】 では英稜生徒会顧問:音羽先生が初登場。
英稜生徒会顧問:音羽先生というか、まだこの時点では生徒会の顧問ではないけれど。
めっちゃ厳しい先生として有名らしい生徒指導の音羽先生に、魚見チヒロは直球で顧問をお願いだー。
それはそれとして、3コマ目のゆるい感じに驚く青葉トオリが可愛すぎるな。
そしてこれは余談だけど、音羽先生の 「音羽」 という名前に一番ビックリした。
講談社の漫画で、音羽って名前の人が特別な人物でもないのに出てくることあるのか……
だって、多少漫画好きな人なら知っているだろうけど、「音羽」 って講談社がある地名だよ。
週刊少年マガジン裏表紙の奥付を見れば、「東京都文京区音羽2-12-21」 の住所を確認できる。
色々な漫画出版社を話題に挙げる際、講談社のことを音羽と呼ぶケースさえある。
ちなみに週刊少年ジャンプの集英社は神保町、週刊少年チャンピオンの秋田書店は飯田橋だ。
4本目 【音羽先生が仲間になった】 、このサブタイトルはドラクエパロディだよね。
ドラクエで新たに仲間が加わったときのメロディが脳内再生される。
俺も青葉トオリに笑顔で挨拶されてえよという欲求はさておき、顧問を快諾する音羽先生の人の好さよ。
直前に語られた生徒指導の厳しさが広瀬ユウへと即座に発揮されるのはスピード感あって良いですね。
何気に2コマ目で音羽先生が下から見上げる構図でセリフを言ってるのは、漫画の技巧かも。
森ノゾミ相手なら音羽先生の方が身長が高いのに、それに構わず見上げてセリフを喋っている。
だからってこのコマが不自然にはなってないしな、見上げることでやさしさも出ているのかもしれない。
5本目 【いらっしゃいませ】 では、音羽先生 in 英稜生徒会室。
この新しい登場人物は下ネタ側なのか違うのかという、『生徒会役員共』 で最も重要なポイントが明かされた。
ノーパン健康法中で結構陰毛が落ちているという室内に、言葉を失ってツッコミも入れられない音羽先生。
非下ネタ側の立ち位置であるようだ。
これは絶対、ノーパン健康法を一緒に試す未来とか来ないだろうな。
そして一体、このノーパン健康法は英稜生徒会の誰が実践しているというのか! 妄想が膨らむ4コマだ。
魚見チヒロは実践確定として、森ノゾミは実践していなさそう。
そういうのもあるんスねとか言って広瀬ユウも実践してる可能性もあろう、君だけの広瀬ユウ像を作り上げよう。
そして青葉トオリはどうなのか?
下ネタに乗ってたり逆に驚いてたりもする立ち位置で、個性描写も控えめだから推察が難しい。
俺個人の好みもあって一番気になるポイントですねそうですね (早口
いや、むしろ穿いててもそれはそれで俺にとっては嬉しい情報だ。
一番良いのはノーパン健康法をやってなくて、そこにどうして試してないのと聞いてみるシチュエーションかな。
完全にこの文は本編と関係しない俺自身の欲望だ。
6本目 【活動記録】 、何気にここでも話のきっかけが青葉トオリだ、おいおい無邪気かわいいかよ。
音羽先生の顧問就任で撮った写真、広瀬ユウが後ろからツノを生やす悪戯をしているのかと思ったら違った。
『生徒会役員共』 のピースサインがそのようなことに使われるわけが無かった、正しいオチは鼻ファックである。
肝心の音羽先生のリアクションが無いのは、やっぱり言葉を失っているからなのだろうか。
というかピースサインをする青葉トオリの顔が森ノゾミの吹き出しに隠れていることが惜しいな。
ラスト、7本目 【健全生徒会】 では音羽先生の意外なピュアさが垣間見えた感じ。
英稜生徒会と桜才生徒会の交流会の写真で、両手に花状態の津田タカトシにドン引きだぜー。
すごいマニアックなプレイ中のように見える写真というわけでもない。
津田タカトシに魚見チヒロと天草シノがぎゅっとくっついている写真だけでこの引き具合だ。
天然下ネタ側という感じでもなさそう。
これまでの 『生徒会役員共』 を振り返っても、下ネタを最も許容しなさそうな人物と見える。
一体今後の登場ではどうなってしまうのだろう?
音羽先生、素の横島ナルコ先生と邂逅したらブチ切れそうな予感さえするなあ。
ちなみに交流会のアルバムの写真には、桜才生徒会メンバー全員がきっちり映り込んでいて芸が細かい。
萩村スズが魚見チヒロにハグされてる過去のネタとか、スズヘッド状態になってる写真とかもある凝りようだ。
豪華2本立ての2話目感想終了。
ちなみにこの号の週刊少年マガジンでは、本編終了後のページにて抽選プレゼントが開催中だ。
応募要項にまたしても 「『生徒会役員共』の好きなキャラクター」 の項目がある。
結果は明かされないけれど、事実上の人気投票と言えよう。
誰にどれだけ投票されたかとか、過去にあったように単行本の描きおろしで発表されたりしてほしいよ。
ほか、小さいながらマガジン表紙にも一応天草シノが登場している。
描きおろしではない。
<2021.02.08追記:マガポケへのリンクを追加>