Mission.34 【第一師団の逆襲】 感想

・ここ数ヶ月、すっかり陽動班と小津姉妹のバトル漫画になっていたCOPPELIONだけれども、

今週はもう一方の主役である、整備班の状況報告から始まったよ。


"野村タエ子" "黒べえ" "源内" "梶井息吹" "梶井五次郎" からなる整備班は、

この地区を脱出するため、電車を復旧させる任務を担っているんよ。

ただし、野村タエ子は梶井息吹さんの出産を手伝っていて、梶井五次郎さんは何の知識も無い一般人なので、

実作業を行えるのは、黒べえと源内だけ。

それでもどうにか、死の風到来のタイムリミットまでに電車の復旧は終了したよ。


けれども何故か、電車に電気が届かない!

「これはそもそもの電気を送る変電所に異常があるのだ」 と判断した一行。

イムリミットまで時間が無いのに、広い変電所のどこかで起きている異常を解決する必要が出てきた!

これはもう、脱出作戦は絶望的か? と思われたその時、

「変電所なら私に任せてくれ」 と言い出したのは、何のスキルも持たないと思われた梶井五次郎さん!

一般人のはずだよね? 無茶すぎるだろ!

その疑問を払拭すべく、梶井五次郎さんは 「私は電力会社の社員だったからな」 と過去を明かした。


場面は変わり、陽動班サイドからメルトダウン事件の真実が暴かれた。

東京を死都へと変貌させた 新都電力台場原発メルトダウンは、

直接の原因は大地震によるものながら、新都電力による情報隠蔽という人災による被害も大きかったのだ!

つまり、もしも梶井五次郎さんが新都電力の社員だったのであれば、

それは、あの大事故の責任を負う一人であるかもしれないということなのだ!


まあ、伏線は張ってありまくりだったので、

「あるかもしれないということなのだ!」 じゃなくて、その一人で確定なんだろうけどねえ。

息吹さんの子供の父親は、「(新都電力の奴らは) 死んで罪を償うべきなんだ!」 と怒りまくりなので、

今後に二人が対面するような事態を迎えれば、何が起きるか分かったものじゃないぜ。

そんな説明パートの後は、すっかりバトルマンガになったCOPPELIONの本領発揮。

第一師団が襲い掛かってきた!


余談だけど、同じヤンマガ掲載の 『彼岸島』 も、実は最初はホラー漫画として始まったんよ。

今のトンデモバトルマンガと化した 『彼岸島』 しか知らない人には、とても信じられないかもしれないけどね。

ヤングマガジン編集部には、バトルマンガ好きな編集者でもいるのかな……

COPPELIONも近未来SFマンガを辞めて、バトルメインの 『彼岸島』 みたいな漫画になる日が近いのかもしれない。


余談終了。

説明パートを担当していた陽動班に、襲い掛かるは第一師団と小津歌音。

ついさっきまでは同志であった 息吹さんの子供の父親も陽動班と一緒にいるけど、既に裏切り者扱いのようで容赦無し!

成瀬荊も 「あの女は生かしとくと計画の邪魔になるよ」 と小津歌音から評されたおかげで、

第一師団は全力で殲滅にかかってきたよ!

「自然文化圏へ追い込め! アレを起動させる!」 との、謎のセリフも見受けられた。

アレとは何なのか?


窮地に追い込まれた陽動班を救ったのは、どうにか無事なノーセンス。

深作葵は物陰から逃げ道を指示するだけ。相変わらずだなあ。

そして 「アレを起動させる!」 と存在を明かされたアレが、コッペリオンたちに襲い掛かる!


 


って、



COPPELION彼岸島になりました。


ツッコミどころが多すぎて、逆にツッコめないぜ……

でも、これは突っ込まないといけないよな? うん、頑張るよ。


まず、何のためにこんな大型機械を造ったの? 戦車で充分じゃないの? 何と戦っているの?

クモを模した姿にする利点って何さ? ひょっとしてその尖った足で移動するの? 戦車の方が動き回れそうだけど?

操縦席が剥き出しだよね? 操縦者がやられたらおしまいでしょ? 下に潜り込まれたら、操縦席から見えなくない?

そもそも誰が作ったの? 第一師団に技術者がいたの?

「壱」 って書いてあるけど、まさか弐号機は造ってないよね……?


……たぶん、井上智徳先生やヤンマガ編集部の人が、

「最近のバトルマンガ路線になってからアンケートが良くなったから、

ここらで巨大メカでも出して一層バトルマンガっぷりを強化しよう!」 って考えでこんなメカが出てきたのだと思うけど……

いや、これはもう、

「第一師団の皆さんは、長い間放置されたせいで、ちょっとおかしな考えに支配されてしまったのでした」 との説明でもないと、

とても納得できる事態ではないと思う。


COPPELIONは、出来る限り良いとこだけ見て行きたいという方針で感想を書いていたけれど、

この事態には、さすがにツッコミ祭りを始めざるをえないよ……


そんな訳で、次号に続く。

えーとあれだ、バトルマンガ的に考えるなら、こいつを真正面から打ち倒すはずだ。

でもそれには今の陽動班だけでは非力すぎるから、きっと小津詩音が一時的にでも味方になって協力してくれるフラグなんだよ!

骨肉組織の超強化コッペリオン "小津詩音" VS 第一師団の秘密兵器 "クモ型超巨大ロボット" !

そんなカードを井上先生は描いているものともう期待するしかない。

いや、とにかく小津詩音が出てきてくれればいいや。お願いしましたよ。