最終回、今週の 『生徒会役員共』 「#640」 と連載完結記念企画の感想

・『生徒会役員共』 、最終回の感想。

生徒会役員共、最終回
生徒会役員共、最終回


最終回の掲載された週刊少年マガジン51号では、連載完結記念企画が開催され……感想を書く対象が非常に多い!

この感想記事での内容は、以下の通り。


■本記事の内訳

1.マガジン表紙、桜才制服コラボグラビアページ感想

2.完結記念7大企画の感想 (前半)

3.最終回本編の感想、目次ページの話

4.完結記念7大企画の感想 (後半)

5.グッズ抽選プレゼント企画の紹介)

6.終わりに


なお、記念企画を最終回掲載当日に読めるのはマガジン本誌だけだったが。

これを書いている11月21日現在、マガポケの秘密基地 マガポケベースにて、記念企画は順次公開される模様。

(※すべての記念企画が公開されるかは不明)

最終回本編は、下記のマガポケのリンクからも読める。



それでは 『生徒会役員共』 最終回 「#640」 と、連載完結記念企画の感想。


1.週刊少年マガジン2021年51号表紙、桜才制服コラボグラビアページ感想


生徒会役員共』 が最終回を迎えた今週のマガジン表紙は……「えなこ桜才学園制服コラボ!」 だった。

やっぱりそうかー。

前号の次号予告ページで "表紙" の文字が掛かっているのはコスプレイヤー側っぽい、そう思えた予想が的中か。

桜才学園制服を着ているだけではなく、天草シノのコスプレをしているよ。

氏家ト全先生のイラストも表紙の1/5程のスペースを占めるけど、描きおろしではない。

連載500回記念時の巻頭カラーイラストの流用だ。


マニアックなポイントとして、マガジンの背表紙でも 『生徒会役員共』 が紹介されている。

掲載スペースが限られるため、目立たない場所ながら、表紙よりも更に載りにくいのが背表紙だ。

背表紙で紹介される作品に選出されるのは超珍しい。

マニアは背表紙も保存しておこう。


表紙をめくれば、「えなこ×天草シノ」 の連載完結記念巻頭グラビアが8ページ掲載。

コスプレイヤー:えなこ といえば、今年のマガジン2021年29号でも天草シノコスプレをしてた方ですよ。

その号に掲載された 「#620」 の感想でも、コスプレの件に触れたっけ。

29号掲載のコスプレよりも、今号掲載のコスプレの方が天草シノらしさが増してるな……

理由は分からないけど凄い。

ちなみに天草シノコスプレ柄QUOカード抽選プレゼント企画もあるので、コレクターの方は応募してはどうか。


背景もきっちり学校内だったり、通学路にありそうな公園だったりしてるわけですが。

ページをめくったら突然下着姿であり、コスプレイヤーがコスプレ中に衣装を脱ぐなよという感覚を味わえる。

よく見たらハンガーにかかった制服に腕章が付いたままなので笑ってしまった、普通外すでしょ。

衣装にピン止めしたままなのだろうなあ。


ちなみにこのコスプレイヤーの人気は凄まじく、何かの雑誌ではグラビアが載る号の売上は1割も上がるとか。

詳細を失念しててすみません、たしかマツコ会議で言ってた話で、雑誌はチャンピオンかヤンチャンのはず。

その人気を考えると、制服ではないページが挟まるのも止む無しか。

まあこの人が人気だからこそ、今週のマガジン巻頭カラーページは全部が 『生徒会役員共』 関連という奇跡!

(※毎号必ず載るマガジンコミックス紹介ページを除く)

この奇跡、豪華すぎる。

これほど豪華な一作品特集カラーページは、マガジンの看板作品たる 『はじめの一歩』 でもやれるか怪しいでしょ。

この奇跡が成就する一要素を作ってくれたわけで、ありがたい。


2.完結記念7大企画の感想 (前半)


連載完結記念7大企画、Special企画①は 「連載作家陣記念色紙大公開!!」 だ。

こちらの色紙は、感想書くの遅れているうちにマガポケベースでも公開が始まっていた。

マガジン誌面よりも大きく綺麗な画像で見れるので、ぜひ下記ページへアクセスしよう。

『生徒会役員共』連載完結記念! 「週マガ」「別マガ」連載作家陣からの記念色紙を大公開!!


いやはやまったく、感嘆のため息が漏れちゃうね。

以前の感想でも書いたけど、この企画が許されるのって雑誌の "顔" と言える作品くらいなので。

これまでマガジン作品の色々な企画に登場しなかった 『生徒会役員共』 で見られるとは思っていなかった。

生徒会役員共』 が大人気作品だったのだなと、一番心に染み入った企画がこれだった。

何度見ても感動できる。


ありがたいけど……ただ純粋に疑問なのは、どうして別マガからただ1人、荒川弘先生が寄稿されてるのだろ?

えっ何故? 嬉しいけど? 何の繋がり? 担当編集者さんとか?

多くの方が生徒会メンバーを描かれている中、ただ1人だけ三葉ムツミを描かれていることもあり印象に残る。

どうせなら他の別マガ連載作家さんからも……というのは流石に強欲すぎる望みだな。

ちなみに 『あひるの空』 の作者:日向武史先生の色紙は無い。

連載も長期休載されているので、絵を描ける状態では無いのかもしれない。


リンク先で見ての通り、描かれているのは天草シノが最多。

個人的には漫画家さんそれぞれの好みで誰を描くかチョイスしてほしいのだが……まあ、そうしないのが常識的判断か。

マニアックなところをチョイスすれば、氏家ト全先生も多くの読者も困惑の方が先に立つのだろう。

もしも俺が漫画家だったら出島さんか青葉トオリを描いて大勢を困惑させたい (非常識)

次に多いのは萩村スズだ。

スズヘッドで描かれてたり、上から見下ろして背の低さが伝わる構図だったり、描かれた場合は凝ってることが多い!

もしかしたら 『生徒会役員共』 で一番有名な登場人物は、天草シノより萩村スズなのかもと思えてきちゃうね。


これは脱線気味だからTwitterでは書かなかったのだけど……天草シノの絵では、胸の大きさにも注目すると面白い。

天草シノは胸が小さいとは 『生徒会役員共』 読者なら誰でも知ってる基本情報ですが。

この漫画家さんにとって、これで小さい胸の範囲なのか、と思える事があるので。

漫画家さんごとの胸の描き方も比べられる、という話だ。

そう考えると『えるのわ!』 のスズモトコウ先生は、巨乳ゆえに七条アリアを前面に描いたのかもと思えたりするね。


連載完結記念7大企画、Special企画②は 「連載完結記念グッズ発売!! 第1弾!!」 だ。

これらのグッズは、既に楽天ブックス内の週マガネットショップの 『生徒会役員共』 ページで注文受付が始まっている。

受付期間は、2022年1月31日 (月) まで。


第1弾とある通り、第2弾の連載完結記念グッズもあるとのこと。

第2弾の受付開始は2022年1月17日 (月) からだそうで、奇しくも最終単行本22巻の発売日と同じだねー。

これは覚えやすい。

ちなみにその単行本22巻の表紙イラストが、連載完結記念グッズ第1弾として公開されていた

マジかよ……! 表紙右に載るはずの4コマ漫画こそ無いけどね。

最終巻の表紙は、天草シノたち桜才生徒会役員共かー。

ダブルピースで "22" を表すかと思ったら、そうでもないのだなあ。

既刊の単行本は、撮影の場を設けているような表紙だった。

でも22巻表紙は、移動中にカメラを向けられたかのようなシーンだね。

さよならという感じを出してこられている。


連載完結記念7大企画、Special企画③は 「禁断企画!! 実力派作家陣が描く、ちょっとエッチな生徒会アンソロジー4コマ」 だ。

氏家ト全先生が描いた4コマを原作に、6名の漫画家さんがちょっとエッチな描写で新規に描いた4コマ集。

オリジナルネタの二次創作ではなく、ネタ自体は過去にあったネタと同じとなる。

何だこのイレギュラーなパターンは……?

まあ普段4コマ漫画を描かない漫画家さんが描くわけだし、一定のクオリティが保証されると考えれば無難か。

企画③のメインは4コマ漫画の面白さよりも、エッチな描写であるわけだし。


というわけで、6名の漫画家さんはいずれもエッチな描写に定評が漫画家さん……のはず。

瀬尾公治先生、智弘カイ先生、山本やみー先生、ナナシ先生、むちまろ先生、桜場コハル先生だ。


ちなみに扉絵に使われたイラスト (パッドを入れるスクール水着姿の天草シノ) は、かつてアニメ雑誌に掲載された物。

具体的には、メガミマガジン2010年9月号付録のピンナップポスターだ。

メガミマガジンとは、数あるアニメ雑誌の中でも、エロい方向に力を入れてるのが特徴の雑誌だ。

適当に過去絵を当てはめたのではなく、この企画に適当な絵を探し出してきた努力を伺える。


瀬尾公治先生バージョンは、登場人物が全員全裸。

瀬尾公治先生は自作で登場人物全員を全裸で描く全裸版という企画やってたこと知らないと分かりづらそう?

まあ見た目のインパクト凄いから知らなくても初見で面白いか。


智弘カイ先生バージョン、山本やみー先生バージョンは、むちまろ先生バージョンは、正にちょっとエッチ。

"下ネタを主軸とした4コマ" と言ったら、普通こういう4コマ作品になるよなあという仕上がり。

氏家ト全先生は、背景にエロの具体的イメージ映像を描く時も、よくぞ棒人間でほぼ通してきたなって、思える。

むちまろ先生バージョンの3コマ目は、原作での3コマ目と見比べると楽しい。

着替え中の女子更衣室を描くにも、氏家ト全先生がいかに露出を避けて描いてきたか分かる。


ナナシ先生バージョン、桜場コハル先生バージョンは、あれっ全然エッチじゃなくない?

まあ桜場コハル先生の場合は、そもそもちょっとエッチというイメージ薄い漫画家さんなので分かる。

桜場コハル先生は、氏家ト全先生とデビュー前からの友人関係であるらしい。

その繋がりで、おそらく今回は記念色紙よりは4コマでと、こちらの企画に参加されたのだろう。

過去作 『今日の5の2』 時点なら、ちょっとエッチな漫画を描くイメージもあったし。

でもナナシ先生バージョンでエッチじゃないことある?

描いたのはナナシ先生であって、774先生ではないから、ってこと?

七条アリアとか774先生のR-18イラストに合いそうな登場人物だと思えるのですけど……謎である。


連載完結記念7大企画、Special企画④は 「アニメで振り返る生徒会!! ANIME CHRONICLE!!」 だ。

見開き2ページで、第1期からOVAや劇場版2までの様々なイラストやカットが散りばめられている。

アニメ化は 『生徒会役員共』 の歴史の中でも大きな出来事なので、振り返りが無かったら不自然だしな。

声優さんや監督さんのコメントは誌面に無いが、各個人のTwitterアカウントやブログで完結へのコメントを出されてた。

一部をここで紹介すると、金澤洪充さんがツイートされたり日笠陽子さんがブログで記事を書いたり


3.最終回本編の感想、目次ページの話


そして今週の 『生徒会役員共』 「#640」 の感想、すなわち最終回本編の感想。

ついにこれを書くに至ってしまったな……

最終回は、普段の4コマ漫画ではなくショート漫画形式で描かれた。

氏家ト全先生の作品で最終回が4コマ漫画だったのは、『妹は思春期』 だけとなったね。

(過去作 『妹はひまわり組』 も最終回はショート漫画形式)


今回の扉絵は、まるまる1ページカラーで主役&サブの登場人物が全員集合!

天草シノから音羽フウカ先生まで、主な名前付き登場人物が大集合だ。

津田家の飼い猫:ムラサメ君もしっかりいるぞ。

名前があっても極端に登場回数の少ない人物はいないですね、徳川先生とか。

トリプルブッキングがいないのはちょっと意外かも、音羽フウカ先生よりかは出番多いし。


見所としては……まあ読者それぞれが好きな登場人物を見所とすれば良いのだけど。

俺としては、青葉トオリに着目しちゃうね!

「ω」 みたいな口してるの笑っちゃう、最後の最後で新たな一面を見せてくるなよ。

しかもよく見ると、森ノゾミの頭に手を乗っけておる。

押しのけようとしているの? 写りたがりか?


2-Bのクラスメイトポジションである轟ネネ、パリィ・コッペリン、三葉ムツミ。

3人揃って両手を上げたポーズにしてるのは芸が細かいなあ、事前に示し合わせたのだろうなって感じある。

三葉ムツミが制服だからか、桜才柔道部の面々も制服姿ですね。

柳本ケンジは距離が遠いなー、大門先生の陰に隠れて、ふじのあすかちゃんと同じくらいのポジションだ。

ふじのあすかちゃんは園児服だな、私服でいるイメージが強かったからちょっと意外。

おおよそ両サイドや後方を大人の登場人物が固める配置になってるね、写真中央は生徒たちに譲ったのだろう。

そのため出島さんや萩村スズ母は、七条アリアや萩村スズとの距離が遠い。

しかしまあ、ついに出島さんの眼鏡姿は描かれないままだったなあ、あと髪を下ろした姿も2回描かれたきりだ。


最終回本編は、放課後の2-Bのクラスから始まった。

普段の4コマ形式で言えば扉絵に当たる位置に、コマぶち抜きで津田タカトシの姿が描かれている。

変則的ながらコマ数も4コマなので、1ページ目はショート漫画ながらいつも通りの始まりとなるよう工夫されている。

オチは、轟ネネの下ネタ発言。

単行本8巻収録#196」 でも、同じネタがあったっけ。

#196」 では偶然の産物だったけど、今回は轟ネネが意図してセリフを入れ込む連係プレイだー。

パリィ・コッペリンの台詞を先読みしているからこそ可能な芸当、2人の仲の良さを感じ取れる。

轟ネネの楽しそうな表情も良いなあ、好きな表情だこれ。


2,3ページ目では天草シノたちと合流して、メインの舞台である桜の木へと移動する。

背景に見える生徒はモブ生徒で良さそうなところ、名前あり登場人物に出番が与えられている。

五十嵐カエデはヨシ君ナオちゃんに注意して、小山リカ先生が見送って、三葉ムツミたち柔道部員は部活中で。

いつも通りの日常、という情景だねえ。

前話までで守り抜いた 「変わらぬ日常」 、それが続いている風景をしっかり見せてくれる構成だ。

空いたスペースに定番ネタとなったスズヘッドも描き込む隙の無さだ。


3ページ目後半からは、桜才シンボルの桜の木の下で今回メインの写真撮影!

今回メインの登場人物は、単行本1巻時点で登場していた天草シノたち & 横島ナルコ先生 & 畑ランコと言えるのよね。

おかげで第1話目に繋がるタイプの最終回を読んだときのような感覚を得られる。

横島ナルコ先生の扱いが身から出た錆でぞんざいなのも、初期の頃のようで懐かしい。


4,5ページ目は、大オチ直前だ。

畑ランコの下ネタ質問に、七条アリアがスリーサイズを 「はちじゅう‥‥」 と答えかけちゃう。

生徒会役員共』 は、身長・体重・スリーサイズなどをネタで必要な限り描かない漫画だ。

背の低さが特徴的な萩村スズでさえ、具体的な身長は140cm台など描かれたことはあるが、あやふや。

というわけでハッキリしていなかった七条アリアのバストサイズですが、ここで少し語られた。

過去にはHカップを匂わせる描写もあったっけ (単行本10巻収録#261」)

それじゃあアンダーバストのサイズは、51.5~62.5cmってこと……!? 細身すぎる。

まあそれより、見所は最後の 「ヒュウウ」 だ!

もう、マジでページめくる手が止まったよ!

あぁどうしよう、やはりそういう最終回で来たのかと読む手を止めて逡巡しちゃったね。


6,7ページ目は、『生徒会役員共』 最後の大オチ。

過去作 『女子大生家庭教師濱中アイ』 で氏家ト全先生が描く漫画の最終回として語り草となった 「フワーリ」 だ。

しかして過去の 「フワーリ」 とはちょっと違う別パターン。

ああ、氏家ト全先生のこれまでの連載全部をまとめたかのようなオチだなあ、と感じたよ。

アイドルのあかほん』 や 『プチプチたんたんプチたんたん』 を経ていなければ、こうはならなかったはず。

濱中アイ』 を単純に100%繰り返したわけではない、進化系のオチだろう。


濱中アイ』 では、最終回まで登場人物のパンツは描かれなかった。

だからこそ最終回での登場人物 (女子) 一斉パンチラは、良くも悪くもインパクトが絶大だった。

読者の誰もが予想しない大オチを描くことに成功したからだ。

でも 『生徒会役員共』 の場合は違う。

連載完結が告知されるずっと前から、最終回はフワーリでパンツが描かれるだろうと、読者にネタにされていた。

氏家ト全先生が描くエッチさの基準も変わり、モブ女子生徒ながらパンチラどころかパンモロも描かれた。

つまり 生徒会役員共』 での最終回パンチラは、予想を裏切るのではなく予定調和のオチなのよね。

描かれた見た目は 『濱中アイ』 と同じでも、描かれた意味は 『濱中アイ』 と全然違う。

氏家ト全先生がよくネタとして使う 「あけ おめこ とよろ」 と同じ側の大オチだ。

過去作から読み続けてきた読者に対する、お約束のネタを見せるという意味での読者サービスだ。


フワーリでパンチラしたのが横島ナルコ先生だけ、というのも注目すべき点だろう。

未成年たる天草シノたちのパンツは見えず、大人の横島ナルコ先生だけパンツが見えるから健全、というのが作中のボケ。

でもこれは思うに、しみじみとした前回までの終わり方を継続するためじゃないかなと捉えたよ。

天草シノたちまでパンツが見えたら、津田タカトシの傍でパンチラしたことにリアクションせねばならなくなる。

そしたらもう、最終ページの最後のコマは 『濱中アイ』 とほぼ同じにならざるを得ないよね。

でもパンチラするのが横島ナルコ先生だけなら、こうして平然としたテンションのまま終わることができる。

そういう目的もあったのではないかと解釈したよ。


面白いのは 「フワーリ」 が見開きの左端で描かれていることで、これってスマホで読む読者を意識した構図だよね。

同じ漫画であっても、読む媒体が紙やブラウザやスマホと分かれる昨今、見開き構図にも注意が必要な時代となった。

その一例として、見開きであっても右ページ・左ページと1ページずつに区切れる構成が望ましいそうですが……

その望ましい構図を、ここで見事に実現してる。

右ページ半分だけ見れば、オチを引き立てる造りとなるコマだ。

凄い、氏家ト全先生って基本ずっと4コマ漫画を描いてきて、見開き構図を描かれるのって2度目のはずなのに。

情報をきちんとアップデートされてるのだなあ。


最終8ページ目。

これが 『生徒会役員共』 の最後のページだ。

天草シノたちがボケて、津田タカトシたちがツッコミを入れる、いつも通りの日常的な光景。

天草シノが守り抜いた変わらぬ日常は、最終回の最後まで守られたのであった。

生徒会役員共』 、完。


当たり前だが、マガジンの次号予告には、もう 『生徒会役員共』 の名前は無い。

氏家ト全先生の次回作にご期待ください!!」 とのアオリ文句も添えられ、次回作の予定は未定と判明した。

2001年の連載開始以来、初めて氏家ト全先生が何も漫画を連載されていない期間が始まったということだ。

つらいな……

ちなみに単行本最終巻22巻は、来年2022/1/17(月)発売予定。

新規の描きおろし漫画があるだろうし、氏家先生のコメントも新しく読めるだろう。

でも、そこをもって 『生徒会役員共』 は本当の本当に終わりとなる……寂しいな。


細かい補足情報。

今週のマガジンの目次ページは、右上に来るワンカットイラストに天草シノが選ばれている。

ちなみに前号の目次ページでも、右上に来るワンカットイラストは天草シノだった。

2週連続で天草シノだ!?

このスペースに同じ作品が2連続するだけでも珍しいのに、同じ登場人物が2連続って前代未聞だろう。

確実に連載完結記念だね。

こういう細かいところも気を使って雑誌を製作してくれるのは嬉しい限り。


また目次ページには作者コメントが載っており、氏家ト全先生のコメントもあるのでぜひ読もう。

また連載完結に伴い、大今良時先生と和久井健先生が連載お疲れ様コメントを出されています。


4.完結記念7大企画の感想 (後半)


最終回本編に続いては。

連載完結記念7大企画、Special企画⑤は 「氏家ト全先生一問一答独占インタビュー!!!!!」 が掲載だ。

こちらのインタビューは、感想書くの遅れているうちにマガポケベースでも公開が始まっていた。

モノクロのマガジン誌面と違ってカラーで読めるので、ぜひ下記ページへアクセスしよう。

堂々連載完結!! 『生徒会役員共』氏家ト全先生一問一答独占インタビューを大公開!! 完結記念グッズ発売&豪華プレゼント情報も!


「生徒会の神降臨!! 氏家先生に訊く31の質問。」 とのことで。

氏家ト全先生が31の質問に答えられたわけだが……氏家ト全先生に一部の隙も無さ過ぎる!

読者がイメージする通りの氏家ト全先生の回答だー、全く揺るがないですね。

漫画家:氏家ト全 として先生の人格が完成されすぎている。


ていうかさ、このインタビュー企画の質問おかしくない?

そりゃあ氏家ト全先生に聞いてみたいことは山ほどあろう。

でもさ、今このタイミングで質問すべきは2つに集約されるでしょ!

すなわち 「どうして 『生徒会役員共』 を連載終了させたの?」「次回作のご予定は?」 だ!

そこが全然質問されてない!

何だこれー。

ちなみにこれらの質問は、2代目の担当編集者さんが前から聞いてみたかった素朴な質問・疑問らしい。

担当編集者ゆえに、連載終了の理由や次回作予定を知っているから聞かなかった、ってことはあるまいな?

氏家ト全先生から質問NGが出たのかもしれないけど……それならそれでNGだと誌面で教えてほしい。


「好きな食べ物」、「苦手な食べ物」、「お酒は飲みますか」 ってさ、このタイミングで聞くべき事か?

いやそりゃ回答聞けて嬉しいけどさー。

まるで 『生徒会役員共』 の連載完結の打ち上げ飲み会に、どこのお店を選ぶかついでに聞いてるのかと思えちゃうよ。


それらはさておき、興味深い点もいくつかあるぞ。

「Q:最初の担当編集者さんの印象を教えてください。」 は良問ですね。

氏家ト全先生と関係が深い編集者、千葉素久さんについてどう思われたかの質問だー、ナイス。

別の質問への回答、「A:地元の楽天イーグルスをひいきにさせてもらっています。」 の回答は興味を引く。

氏家ト全先生は連載中に引っ越ししたと目次ページで書いていたけど、宮城県からは離れていらっしゃらないみたい。

苦手なことの質問に 「A:トーン貼り。」 と回答されてるのは、ふふっと笑っちゃう。

たしかに氏家ト全先生の漫画って、よくトーンが吹き出し内とか枠線をちょびっと超えて貼られがちだよなあ。

やはり苦手とされてる作業であったか。


注意が必要なのは、「Q:『生徒会役員共』の中で、印象に残るお気に入りのネタを教えてください。」 への回答。

「A:『劇場版』に使われたネタは、けっこう好きです。」 と答えていらっしゃるが……

これつまり、自身の作品について評価することを避けているという姿勢なのよね。

2016年に開催された 「マガジン学園」 というイベントでも、氏家ト全先生が自作への評価を避ける姿勢が見られた。

生徒会役員共&オールキャラクターズ』 では、「自分の作品を評価することはありません。」 と明言されていた。

なのでこの回答は、アニメ製作スタッフが衆目を集める劇場版に採用してくれたネタだから、という程度の意味合いだろう。

あくまで自身による評価でなく、他人からの評価ということだ。


連載完結記念7大企画、Special企画⑥は 「再録だよ! 生徒会役員共ベストセレクション」 だ。

全10ページで4コマ19本。

こちらは全て過去に公開された4コマということで、マガポケでも無料公開が始まっている。



一番気になるのは誰が選んだベストセレクションなのかだが……

まあ氏家ト全先生チョイスでないのは確実だろう、先述した通り自分の作品を評価されない方なので。

選ばれた4コマは、どれも天草シノたち桜才生徒会がメインとなる下ネタ4コマだ。

並び順は、単行本1巻から順に1ネタずつ……ではなかった。

1,2,3,4,5巻と来て、6巻が飛んで7巻だし、8巻からは3本も選出されている。

ページの柱には登場人物ほぼ全員の紹介が再録されてるのも良いですね、青葉トオリの紹介は省略されてるけど。


ベストセレクションの主な見所は、2つある。

1つ目は、15年にわたり連載を続けてきた間の、氏家ト全先生の画力の変遷だよ。

氏家ト全先生の漫画家としての人格は完成されているとさっき書いたけど。

氏家ト全先生の漫画家としての画風は、今もなお定まっていないと言えるよなー。

この15年間、絵柄が安定されないですなあ。

常に新しい絵柄を模索されているのだろうか?

上達するでも、下手になるでも、荒くなるでも、丁寧になるでもない。

……何だろう、最適化か?

氏家ト全先生が 『生徒会役員共』 を読者へ届けるに辺り、最小限のコストで最大の利益を得るための絵柄。

それに向けて絵柄を変え続けているのかなあ。


ベストセレクションの主な見所、2つ目はこれだ。

PLAY BACK 07~21!!
PLAY BACK 07~21!!


どさくさに紛れて何を書いているのか。

ちなみに上段 「PLAY BACK 2007~2021!!」 が基本形であり、ベストセレクション中に何回も出てくる。

ところが下段 「PLAY BACK 07~21!!」 は、ベストセレクションの途中に1回出てくるだけ!

気付かれないようこっそり入れ込んでることは明らかだ。

見落とすと思うたか! 俺は初見時は見落としました。


連載完結記念7大企画、Special企画⑦は 「抽選で504名様に豪華プレゼント!!」 だ。

こちらのプレゼント内容は、感想書くの遅れているうちにマガポケベースでも公開が始まっていた。

サイン色紙も大きなサイズで確認できるので、ぜひ下記ページへアクセスしよう。

堂々連載完結!! 『生徒会役員共』氏家ト全先生一問一答独占インタビューを大公開!! 完結記念グッズ発売&豪華プレゼント情報も!


細かいことだけど、これ "似顔絵" なの? 言い方面白いな。

サインと天草シノたちのイラスト入り色紙ではなく。

サインと天草シノたちの "似顔絵" 入り色紙なのか。

無から創造された人物の絵ではなく、作品とは別に存在する人物を描いたものです、みたいな意味合いなら面白い。

色紙に書かれた日付は、2021/11/1か。

来年1月発売の単行本表紙が既に描かれているくらいだし、11/1にはもう最終回を脱稿されてたのだろうなあ。


5.グッズ抽選プレゼント企画の紹介


生徒会役員共』 のグッズ抽選プレゼントが2点開催されている。

1つ目は、連載完結と関係なく、毎週開催されてる週刊少年マガジンの企画。

週刊少年マガジン公式TwitterアカウントをフォローしてRTで、抽選で3名様に巻頭カラーのポスターが当たる

詳しくは、上記リンク先のツイートを読まれたし。

応募締め切りは、11/21(日)23:59だ。


2つ目は、マガポケアプリでの企画。

期間中に最終話を購入して応募してくれた方に、抽選で20名様に連載500話記念の缶バッジ4個セットが当たる。

応募締め切りは、11/23(火)までだ。


6.終わりに


今週の感想終了。

氏家ト全先生、『生徒会役員共』 の連載お疲れ様でした。


じゃあ次回は、来年1月17日 (月) 発売の 『生徒会役員共』 最終22巻感想だな!

ヤバいなー、単行本22巻が楽しみすぎる。

最終回がこうも豪華なら、最終巻だって普段よりちょっと分厚くて描きおろしとか多い可能性だってあるじゃない?

もしそうでなくても、いつも通りに描きおろし漫画1ページが載るだろうし。

氏家ト全先生は、連載完結の単行本の描きおろしに何を描くのか!?

表紙カバー折り返しでは、どういうコメントをされるのか!?

裏表紙カバー折り返しに来る描きおろしイラストが、無人の桜の木だったら泣いちゃうな……

こりゃヤバイ、今から楽しみすぎる。


まずいな、単行本が楽しみすぎて思ったよりも喪失感が無い、どうしよう。

15年の長期連載が終わったってのに……

15年と言ったら、人生の半分や1/3くらいが 『生徒会役員共』 と共にあった人もいるわけなのに。

単行本が発売されてからドカンと喪失感が来るのかも。

俺としても、今までの人生で一番長期間熱を入れて向き合った漫画だしな。

うーむ、怖い。

というか22巻が発売されても次回作が不明のままだったら、さすがに挫けそうだ。

22巻発売と同時に次回作予告が来るのかなあ?

あと、もし次回作が熱血ファンタジー物だったら、氏家ト全先生は原作のみで作画は別の人になりそうな気がする。