今週の 『生徒会役員共』 「#576」 感想

・白ワンピースに麦わら帽子!

夏らしい装いをした天草シノが扉絵である今週の 『生徒会役員共』 感想だ。

この格好は、単行本11巻 「#286」 の扉絵にもありました。

大抵こういう格好をしたシーンの女性主人公って、遠くを見ているような切ない表情や、純真無垢な笑顔を見せがち。

けれど今回も 「#286」 も、天草シノは普段の天草シノらしい顔を見せるのよな。

こういう自然さが氏家ト全先生の漫画の魅力だと思う。


今回 「#576」 は、特に行事などではない日常回。

開幕 【スズは成長期】 、思春期な感じの成長期による下ネタかと思ったらそうではなかった。

背を伸ばすべく奮闘する萩村スズが、毎日のストレッチに挑む話であった。

柔軟体操しているコマ良いよねえ、もっと身体がペタンと床に着くくらい柔らかい登場人物もいるのかな。

「健全なる精神は健全なる身体に宿る」 という言い回しは完全に誤用であるそうですが、ここではそれが偶然成った模様。

普段の萩村スズだったら、オチでくっと悔しそうな顔をしていたのかなあ。


2本目 【出島作】 は、トイレットペーパーで折紙アートの巻。

これってフィクションなのではと思って検索したら、実際にやっている画像が見付かってビックリした。

トイレットペーパー 飾り折りで検索だ。

実在するのか……

トイレットペーパーの三角折りは清掃員による作業完了の証と聞いたこともありますが、これはその派生なのだろう。

場所は七条家トイレであり、メイドの出島さんが折ったということだものな。

さすがに出島さんも自宅のトイレットペーパーでは折ってないと思う。

オチは、トイレで拭かずに出てきたかのようなことを匂わす七条アリア。

出島さんなら、それはいけません私が拭きましょう、くらいの返しはすると思うがどうか?


3本目 【マシュマロのように】 は、リンゴとCカップに隠された共通点のお話。

一体その共通点とは何なのか……?

天草シノの知能をもってしても導き出せなかったその答えとは、"重さ" であった。

乳房について、知識でなら七条アリアも上回りそうな天草シノが間違えるとは!

しかも即答での誤答ではなく、3コマ目いっぱい使って考えての誤答だぜー。

間違えた理由は、胸の大きさは把握していても、胸の重さは天草シノにとって身近な概念じゃなかったからなのかも。

それで、大きくても個人差があって異なるのではって推測が働いて、この柔らかさって答えに到達したものかと。

畑ランコが何のフォローもなく淡々と 「重さですよ」 って伝えるの笑った。


4本目 【決め台詞(クール系)】 、おおっと格闘ゲームが登場だ!

生徒会役員共』 で作中に格闘ゲームの画面が描かれることが多いのは、格ゲーマーなので嬉しいところ。

過去に描かれた格闘ゲームの画面と比べて、キャラは全く同一ではないけれど、似た感じのキャラクターであるようだ。

右下が今回「#576」のコマ
右下が今回「#576」のコマ


拳で闘うツインテール少女、というコンセプトは共通しているな。

氏家ト全先生お気に入りのキャラデザインと捉えても良さそうだ。

まぁ普通見るべきは、タイムカウントが69という下ネタの小ネタなのでしょうけど。

俺としては、今回は超必ゲージが無い系のゲームだなーという点に注目したぜ!


格ゲー要素から目を離せば、津田タカトシと津田コトミの座る姿勢の良さが目に行くなあ。

以前からそうだけれども、津田兄妹がゲームをしているときはちゃんと背筋を伸ばしているのだよな。

これ以前にも書いた気がするけど、まあやはり小さい時からの躾の賜物なのだろう。


5本目 【しまう所】 は、直球に下ネタだ。

横島ナルコ先生がプレイをする場所は学校や職員室にも及んでいることは既に明らかですが!

職場の備品であろうボールペンを、一体何の用途に使ってしまっているというのか。

いやまあ相手が小山リカ先生であるあたり、ギャグでやっている可能性もありそうだけど。

さすがに挿しっぱなしかどうか分からないのは不感症が過ぎるものな……?

前の穴ではないのは、横島ナルコ先生的には自重してみたって雰囲気も感じられる。


6本目 【にんにん】 、フィクション作品に出てくる忍者は強いのか弱いのか?

この観点の違いをこういう風なネタとして描けるとはなー。

ここのネタ、ゲームに出てくる忍者のスキルが 「二刀流 バックアタック なげる」 であるのは注目したい。

隠密的な行動や、火遁の術や水遁の術を差し置いて、「バックアタック」 が選ばれてるのだぜー!

氏家ト全先生が実際にゲームをプレイして得た知識、というリアルさがある。


そしてオチの忍者は、対魔忍……というわけでもないか。

全年齢向けの作品も出たとはいえ、対魔忍はジャンル名でなくて成人向けゲームのシリーズ名だものな。

そこはさておき、ここでは氏家ト全先生が描いたくのいちを見れるぞ!

成人モノという設定ではあるものの、ごく普通に一般的な女忍者って感じの格好だ。

不知火舞のような露出度でもない。

太股は丸出しなのだろうけど、そこは画面の外に出てしまって描かれていなかった。

アニメやゲームの成人モノ忍者にしては露出度が低いから、コスプレAVなどの実写成人モノなのかも。


忍者の話ばかりに終始してしまったが、「まだ昼ですよ!!」 のツッコミも何気に良い感じだ。

パリィ・コッペリンの 「ツヨーイ」 「ヨワーイ」 の対比もリズミカルだし。


ラストの7本目 【お願いします】は、次回予告を兼ねたネタ。

そんなわけで来週は、パリィ・コッペリン一行が忍者体験ツアーに行く話だ!

柱のアオリ文によれば忍者テーマパークであるらしい。

細かいことではパリィ・コッペリンの 「もっとシタ手にならなきゃ」 の表記が上手いですねー。

"したて" は漢字で書けば "下手" だけど、"へた" とも読めてしまう。

そこを "シタ手" と書けば読み間違いはないし、パリィ・コッペリンのたどたどしい日本語も表現できる。

一石二鳥の工夫ですね。

最後で 「おねがいイかせてーーっ」 と叫ぶパリィ・コッペリンが別にえっちな表情でないのも好き。

台詞がこうだからと表情まで何故かそうさせてしまうよりも良いと思う。


今週の感想終了。

ちなみに今週号では、しばらくなかった2,3ページ目の柱の登場人物紹介が復活した。

おそらく通常営業とは行ってなかったマガジン編集部の制作体制が、とりあえずは元に戻ったのかなと思う。


それと、週刊少年マガジンの目次ページにあるコメント。

ここの氏家ト全先生のコメントが、久しぶりに先週今週と2週連続でまったく同じものだった。

初の出来事ではないけれど、さすがに滅多に無い出来事ではある。